北海道大学 経済学部のすべて
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北海道発!世界に広がるフットワーク髙井ゼミの三つの特徴をあげるなら、留学、論文、自主活動でしょう。第一に留学。海外研究を専門とすることもあり、今年はゼミ生の過半数が留学経験者です。留学先は、スウェーデンやカナダ、フランス、フィリピン、スリランカ、ハンガリー、エストニアへの交換留学、チュニジア政府給費、米国、中国、韓国での学位取得など世界に広がります。進学までは海外に縁のなかった学生もいますが、目を見張るほど成長して帰国するのは頼もしい限りです。第二に論文。入ゼミ冒頭三ヶ月が地獄のトレーニングです。三週間毎に一冊の本を読み、小論文を連続三本書くのです。最初は苦しくても、全員が専門的な文章を書けるようになります。その後、教員との個人指導で卒論テーマを絞込み、20冊以上の本を読み、三年次中にビブリオグラフィカルエッセイを書き上げます。四年夏休みには現地調査を行って、フィールド・サーヴェイ論文を書きます。これらの集大成である卒業論文は、学内外の論文賞で表彰されています。第三に自主活動。ゼミ活動は学生自身が運営しています。留学帰国者は、国際関係担当となって留学情報を収集蓄積します。全学プロジェクトとして三冊の留学体験記をtakait.comを立ち上げ、北大ゼミで初めてYahoo出版するのに貢献しました。フィールドワーク担当は、企業エコノミスト・公認会計士による講演や、札幌中央卸売市場・発電所の見学を企画し、韓国ソウル調査も実現しました。ウェブマスターは、ホームページwww生との連携や名簿・会計を担う屋台骨です。ディベート大会にも参加しています。きた経路の違いを発見し、日常の「常識」をひっくり返すところにあります。普段の我々は、人生80年前後を最長単位に、日本列島を最大単位に、物事を考えることが多いはずです。しかし、言語や国境を越え数百年の規模で見通さなければ分からないような、大きな変化の波も存在します。産業革命やグローバル化はその一例ですし、IT革命もそうかもしれません。日本経済システムや日本的経営も、外国経済の進化と切り離しては考えられません。のではなく、自ら考える姿勢を学ぶ場所だと考えています。20歳前後の成長は目覚しく、教員も日々刺激を受けています。に登録されました。総務担当は、卒業西洋経済史の魅力は、先進諸国が辿って本ゼミはその意味で、知識を上から教わるゼミとの出会いは人生の転機でした。「異文化に触れてみたい」という思いがインド留学という形になり、挑戦の楽しさを体感しました。今は損害保険という職場で自動車産業の挑戦を応援しています。留学先では、ニューデリーのバンカー宅にホームステイし、スリランカ東京海上日動火災保険株式会社2006年卒業藤本剛さん        ・  .●●●9人やシリア人のエリートと議論し、マダム達とヨガを嗜み、日系企業にもフィールドワーク。ゼミでは、専門文献のシャワーを浴び、論文指導の洗礼を受ました。まだBRICsと呼ばれる前のインドと日本で先駆的な経験をできたのは、ゼミのベンチャー精神やキメの細かい熱烈な指導、全国・世界で活躍するゼミ仲間がいたからこそ。皆さんも最先端の挑戦をしてみませんか。留学したい。ボランティアもしたい。真面目に自由に学びたい。何かをしたいと願った時、いつも背中を押してくれるのがゼミでした。海外色溢れる環境や、頭をフル回転させる議論は刺激に満ちています。常にワンランク上のことに挑戦でき、きちんと評価・キリンビール株式会社2013年卒業関志保美さん助言してくださる先生や仲間がいます。そんな環境の中、私はアメリカ・韓国に留学し、現在はそこで興味を持った食品業界で働いています。ゼミで得たチャレンジ精神と考える力は、仕事をする上で大きな財産となっています。ゼミは可能性を広げ、可能性を現実のものとする場です。あなたもぜひ自分らしく自由に学び、自分を成長させましょう!神奈川県・横須賀高校卒業  髙井ゼミは多様性に富んだゼミだと思います。さまざまな国から来た留学生と議論を交わしたりすることはもちろんのこと、ゼミ生の留学も積極的に行なっており、海外とのつながりを直に感じられます。 また、ゼミでは卒論のテーマを自分の好きなものにできるため、西洋経済史に限らず経済・経営の幅広い分野を学び、活かすことができます。 このゼミに入って自分の成長を肌で感じることができたことはもちろんですし、ゼミで知り合った先輩方や同期のつながりはかけがえの無いものとなっていますゼミ生から一言稲村 拓哉髙井 哲彦 准教授 プロフィール 東京都出身。1990年慶應義塾大学卒業。国立パリ社会科学高等研究院博士課程修了。パリ・ニューヨーク・ロンドン計13年を経て、1999年より現職。2001-2002年欧州経営大学院(フランス/シンガポール)客員研究員。

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