北海道大学 経済学部のすべて
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橋本努教授一九八〇年代の米国大統領ロナルド・レーガンは、当時としてはいかがわしいとされた「サプライサイド経済学」を用いて、各種の規制緩和政策を実行しました。いまでは正当な評価を得ていますが、当時は「ブードゥー・エコノミー」と揶揄されたほどです。二〇一二年末に始まった第二次安倍晋三内閣もまた、根拠の乏しい経済理論に基づいて日銀法の改正を迫り、量的緩和などの政策を断行しました。経済学者たちは自身の研究が世の中に役立つと言いますが、実際には  肝心の政策構想があまり研究されていないようです。求められるのは政策の総合的なビジョンとその裏づけではないでしょうか。そのためにはいわば大風呂敷を広げて、新しい政策構想をたくましく論じなければなりません。経済思想は、過去三千年の人類の英知に学び、知恵を総動員してこの社会の行く末を考えます。人々に透徹した理性と熱き情念を喚起し、構想力を養うことがその仕事です。成人の成長の七割は自分で経験したことによって決まると言われています。例えば、「新しい商品を開発した経験」、「組織を変革した経験」、「部下を育成した経験」、「いろいろな部署と連携した経験」等が企業人を成で政策ビジョンを争う経済思想●現代経済思想プロフィール東京都出身。1996年東京大学大学院綜合文化研究科博士課程修了。学術博士。同年北海道大学経済学部講師、2011年より現職。著書に『自由の論法』(創文社)、『社会科学の人間学』(勁草書房)、『帝国の条件』(弘文堂)、『自由に生きるとはどのようなことか』(ちくま新書)、『経済倫理=あなたは、なに主義?』(講談社)など。21松尾 睦 教授●非営利組織論メカニズムを探る経験から学ぶ

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