北海道大学 水産学部 学部案内 2023
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13より安全な食品を世界の食卓へ!私たちは、食中毒細菌とその制御法の研究を通じ、食の安全性向上を目指しています。特に、水産物の食中毒細菌の性質や、バクテリオファージ(細菌に感染するウイルス)による食中毒細菌の殺菌技術を研究しています。北海道沿岸の海藻の成分を人類のために役立てることを目指す!北海道の海藻に含まれるヒトのために役立つ機能性物質を純粋に取り出して、その構造を機器分析で決め、性質を調べています。他にネバネバ成分の海藻多糖類の量を簡単に測定するための方法を新たに開発しています。教員:酒井 ・藤田・辺生物は生きてゆくために磨き抜かれた分子を創り出します。それらの分子は適材適所で働き、機能を発揮します。私たちは海に潜り、自分たちの目で生物を観察し、生物が作り出す面白い分子を探索します。それらの化合物の化学構造や機能を調べると、ガンのような病気のメカニズム解明につながることがあります。また、抗がん剤や抗ウイルス薬を創り出すことにもつながります。私たちは、生物の「生きざま」を観察することで海洋生物に潜むこれまでにない化合物を見つけ出す研究を行っています。教員:山﨑・山木教員:栗原持続可能な開発目標(SDGs)を目指した研究へ!魚、貝類、海藻などを食品に加工する過程では多くの廃棄物が発生し、未利用の水産資源が各地に存在しています。そこで、最新の食品科学技術を用いて、魚の骨、かまぼこ廃液タンパク質、紅藻などの未利用水産資源の有効利用を、健康機能に注目して研究しています。ゲノム解析ゲノム解析新規化合物新規化合物教員:安藤脂肪酸はヒトへの健康機能だけでなく魚自体の健全な発育、生残、エネルギー供給にも深く関わっています。私たちは体長3mmの仔魚から2m超えの大型魚まで毎年500検体以上の脂肪酸分析を行っています。そのデータを使って様々な天然魚の海域特性と栄養状態のモニターに役立る研究を行っています。教員:佐伯・趙教員:岸村・熊谷水産物に含まれるタンパク質、糖質、低分子化合物を中心に、水産資源を無駄なく総合的に活用し続ける新たな技術開発を行います。また、物理的、酵素化学的に生物資源を加工する手法を開発し、新たな機能性資源を分子構造や機能の面から研究を行います。酵素構造―機能解明酵素構造―機能解明酵素―阻害剤複合体酵素―阻害剤複合体魚類の進化とタンパク質の進化魚類は、進化の過程でタンパク質のアミノ酸配列を変化させてきました。そのため、ヒトと魚類で同じ名前のタンパク質でも機能が異なっている場合があります。本研究室は、魚類のタンパク質の特性や機能を理解し、水産分野に活用することを目指しています。教員:清水(宗)教員:埜澤新鮮な魚介類の可食部(刺し身)を、高酸素下で貯蔵(酸素パック)し、細胞呼吸を持続させることによって、細胞を生存させたまま、超高鮮度な魚介類を消費者の食卓に運ぶ=「生存保蔵」技術の開発を行っています。教員:関・丸山未利用水産資源(海藻等)や水産廃棄物(イカ肝臓、ホタテガイ中腸腺、貝殻等)を有効利用する、また、それらを分離操作や有用物質生産へとつなぐ研究を行っています。生物素材吸着剤・凝集剤の開発、貝殻の触媒・吸着剤利用、バイオディーゼル生産等に取り組んでいます。●研究室の紹介生物有機化学食品衛生学食品化学生物分析化学食品機能化学食品工学生態系変動解析分野食品生化学化学工学

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