北海道大学 水産学部 学部案内 2023
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14練習船の動画集北大水産学部の特徴の一つになっているのが、練習船による充実した実習です。水産研究では、高度に発達した生物採集機器や科学計測機材を、どのような海域においても自由自在に利用できることが必要となります。そこで机上の理論だけでなく、洋上での生活体験なども盛り込まれた実習を通し、水産学の知識や技術の習得に努めます。練習船の最新の観測機器と生物採集具を使用し、海洋調査・水産資源調査に関する実践的な知識を習得します。航海当直などを通し、船の運航に関わる基礎的な知識を学び、研究者側、船舶を運航する側の両側面から調査計画を立案できる能力を身につけます。水産動物・魚類を対象とした深海域の底曳きトロール、稚魚やオキアミ類を対象とした夜間の中深層トロール、海洋観測調査、鯨類および海鳥類の目視観測などの海洋調査を体験し、沖合生態系とその構造・構成者を理解します。ソリネットで採取した多種多様な底生生物から含有成分の抽出・分析、有効な共生微生物の分離を行い、十分な解明が進んでいない海洋生物資源を探索・利用します。実習・調査・研究で活躍しているのは、最新機器を装備した2隻の練習船、「おしょろ丸」(1,598トン)と「うしお丸」(262トン)です。世界でも数少ないハイレベルな機能を持つこれらの船を駆使し、オホーツク海、ベーリング海など北太平洋亜寒帯海域のフィールドを中心に、基礎から応用までの海のサイエンスを総合的に学びます。経験を通して真実を知る海を体験する練習船「おしょろ丸」は、流し網やトロールなど5種の漁獲方法を駆使。同時に高精度な海洋の環境観測も可能で、最新のコンピュータを組み込んだ航海計器や海洋研究用機材が装備されています。洋上の研究室練習船「うしお丸」は、各種海洋観測機器および海洋生物採集装置を搭載し、主に北海道沿岸~近海域の調査を継続的に行うことにより、学部学生や大学院生の洋上教育・研究を担っている「洋上の研究室」です。2022年秋に新船が竣工しました。実践なくして海を語ることなかれ01020304FIELD SCIENCE現地で学べ

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