北海道大学 水産学部 学部案内 2023
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1 この学部案内をご覧になっている皆さんは、きっと「海」が好きで、海に関係する研究がしたいと思っている方達なのでしょう。一方で、自分は何が好きなんだろうと迷っている方もいらっしゃるかもしれません。皆さんは水産科学といえばどのような研究を思い浮かべるでしょうか。 水産科学では魚貝藻類の生態や分布を研究しその漁獲技術や養殖技術の開発をおこなっています。また、漁獲物の加工・保存技術の開発、それらに必要な漁船や漁具、機械類の開発とシステム化など、水産業に直接関わる技術開発の側面を持ちます。しかし、これは水産科学のほんの一面に過ぎません。海洋生態系や海洋環境の実態を解明し、その変動が水産資源に与える影響を調べることや、水産物流通・経済、海洋法規などの社会科学分野も水産科学の大きなテーマです。これらはすべて「海を知り、そして人が海の恵みを効率的に利用する」ための研究分野です。 つまり、水産科学は「人と海を繋ぐ」サイエンスであると言っていいでしょう。現在では単に食料としての水産物の生産にとどまらず、海洋生物が創り出す特殊な代謝物を利用した製薬研究、水産食品が持つ健康機能性に関する研究、水産業のデジタル化やシミュレーション技術に関する研究(水産DX)、海洋生態系の修復に関する研究など、その研究領域は大きく拡がっています。つまり、生物学、化学、物理学、工学から文系分野まで、「人と海を繋ぐ」研究分野が幅広くそろっているのが水産科学です。  皆さんが新しい「北大人」となるべく、北大のモットーでもあるフロンティア精神と大志を持って水産学部の扉を開く日が来ることを心より願っています。水産学部長 都木 靖彰○海洋資源科学科○国際交流○留学情報○増殖生命科学科○主な進路と就職先○卒業生の声○資源機能化学科○海をまるごとごちそうさま○キャンパスマップ

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