【文部科学省】ArCS II: Arctic Challenge for Sustainability IIキングサーモン完全養殖CREEN人材育成プログラムArCSⅡは、国立極地研究所、海洋研究開発機構、北海道大学の3機関が中心となって実施する、我が国の北極域研究のナショナルフラッグシッププロジェクトです。水産学部は、「北極海環境動態の解明と汎用データセットの構築」および「北極域における沿岸環境の変化とその社会的影響」の両テーマで中心的な役割を果たしています。水産学部生や水産科学院生が、おしょろ丸や他機関研究船による北極海観測、北極の海氷域での野外観測、冬季サロマ湖での氷上観測などに参加して、北極域の環境変化や生態系を調べる研究を進めています。地域カーボンニュートラル(RCN)マコンブ完全養殖切り取った魚のヒレから卵と精子作りに挑戦しています。2022年10月、地域と共に新しい水産業を創り出し、それを地域振興の核として「若者が住みたくなるまちづくり」を進めるため、北海道大学函館キャンパスに「地域水産業共創センター」が設置されました。共創センターは函館市と連携し、魚類養殖により排出されるCO2を海藻養殖により吸収する「地域カーボンニュートラル(RCN)」養殖産業という新たな産業の創出や、地元に定着する若手人材の育成に寄与する取組を実施しています。具体的には、キングサーモンとマコンブの完全養殖技術の開発を支援するとともに、地域の将来を担う人材を育成するための新しいプログラムとしてCREEN人材育成プログラムの構築に取組んでいます。CREEN人材育成プログラムでは、現場での体験実習や起業家を育成するための演習、函館市内の複数大学の講義を受講できるカリキュラムが用意されています。また、「函館をもっと良いまちに!プロジェクト」という、函館市内の大学・高専生が、サークルのような活動で函館をより魅力的な街にするための企画を実施・運営しています。魚の鰭(ヒレ)の細胞から精子と卵の元となる生殖細胞をつくり、個体再生させることに挑戦しています。この方法が確立されれば、精子や卵の採取が困難な魚においても育種や遺伝資源の保存、絶滅危惧種の再生がヒレだけで実現できる可能性があります。スーパーで売っている美味しい魚のヒレからも、魚を増産できる日が来るかも!?【内閣府:地方大学・地域産業創成交付金事業】【科学技術振興機構】創発的研究支援事業研究風景。顕微鏡で撮影した生殖細胞の画像について議論している様子。増殖生命科学科 西村 俊哉 助教海氷上にできたメルトポンド(水溜り)の観測風景(2020年9月北極点付近、野村大樹撮影)海洋資源科学科 上野 洋路 教授Regional Fisheries Co-Creation Center地域水産業共創センター函館をもっと良いまちに!プロジェクト17鰭(ヒレ)から魚を創る函館マリカルチャープロジェクト北極域研究加速プロジェクト020506
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