北海道大学 2024大学案内
55/84

■■■■■■■■■■[1年次]■■■■■■■[2年次1学期〜3年次1学期]■■■■■■■■■■■■■[3年次2学期〜4年次1学期]■■■■■■[4年次2学期〜6年次]■■■■■■■■■■■■■■■■■HOKKAIDO UNIVERSITY 2024 GUIDE BOOK 医学は自然科学の一分野ですが、医師には多様な価値観を持つ患者さんやその家族と向かい合う幅広い人間性と豊かな人間愛が求められます。これは「医学は文系である」ともいわれる所以でもあります。入学してからの1年は、総合教育部に配属され、他の理系学部の学生と一緒のクラスの中で、多くの教養科目を共に学習することで、幅広い視野と、豊かな人間関係を育むなど、人間性を磨き、生涯、医学徒であるための土台をつくる大切な時期です。一見、医学と無関係に思えるような文系の科目、医学以外の理系科目の履修が、後に医学研究や医療を行う場面での豊かな発想力、創造性、広い視点の原動力となります。 病気は、正常の変化したものと捉えられ、病気の理解は、正常の理解に支えられます。 このコースではまず、人体の正常な構造と機能を学び(解剖学、画像解剖学、生理学)、生命現象を分子・遺伝子レベルから理解します(生化学、薬理学)。また、正常から病気に至る基本的プロセスを学びます(微生物学、免疫学、病理学、基礎応用腫瘍学)。 さらに、人間の健康や病気について、人間集団の相互作用、環境問題、社会制度、予防などの観点からアプローチする社会医学系の科目も学びます(衛生学、公衆衛生学、法医学)。 ここでは、疾病を多面的に把握し、内科学、外科学、専門医学などの臨床医学の基本を学びます。患者さんを感情のある人間として理解したうえで、その病態、病状検査所見、診断、治療の基本を身につけます。これは次のコースで、実際の患者さんに接する「臨床実習」において、とても大事なステップになります。さらに、医学研究の入門となる医学研究演習を1カ月行います。ここでは、学生が研究室に配属され、将来の基礎医学研究者や研究医となるための素養を磨きます。コースの最後には、臨床実習開始前に必要とされる知識・技能・態度を評価する共用試験(CBT、臨床実習前OSCE)という全国共通の試験があります。 このコースでは、臨床実習が開始されます。全ての診療科を回り、毎日、病院という臨床の現場で患者さんと医療スタッフに接しながら、これまで各コースで学んできたことを具体的かつ実践的に身につけていきます。 続く、5年次2学期の6カ月間は、一つの診療科や分野あたり4週間にわたる長期の診療参加型コア科臨床実習を6回行います。そして、6年次1学期に、一つの診療科や分野あたり4週間にわたる長期の診療参加型選択科臨床実習を3回行います。 このコースの終盤には、卒業試験の一環として全国共通共用試験「臨床実習後OSCE」が行われ、臨床技能・態度が評価されます。その後実施される医師国家試験に合格してはじめて医師になります。医学科の専門教育では、すべて必須科目となっています。これは患者の生命をあずかる医師に対する社会的要請によるものです。したがって学部教育中にはすべての科目を学び、医師としての基本を身につけることになります。比較的過密な履修には、このような理由があります。医学部6年次医学部医学科INFORMATION北海道大学 医学系事務部総務課医学科教務担当〒060-8638 札幌市北区北15条西7丁目 TEL:011-706-5005詳しい情報はホームページで https://www.med.hokudai.ac.jp/卒後3年次卒後4年次(基本領域)専門研修大学院博士課程((基本領域)専門研修可)CLARC(初期研修2年目から大学院に入学)初期臨床研修大学院博士課程(基盤医学コース/社会医学コース)CLARC(初期研修2年目から大学院に入学)医師国家試験卒後1年次卒後2年次初期臨床研修初期臨床研修MD-PhDコース大学院博士課程(基盤医学コース/社会医学コース)初期臨床研修大学院博士課程(基盤医学コース/社会医学コース)卒後5年次6年次以降専門医へ基礎医学研究者・教育者へ(大学教員等)臨床志向型研究者へ行政職等へ初期臨床研修卒後研究志向型医師へ研究者・教育者へ臨床医を目指す研究者を目指す│53医学教養コース 基礎医学コース臨床医学コース臨床実習コース段階的に医師としての基本を身につける4つのコース卒業後の進路例(医師、研究者)

元のページ  ../index.html#55

このブックを見る