茨城大学 農学部 2021
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9教員紹介▶設問1 先生の研究について教えてくれませんか?  「ハダニ類の生態と防除」と「食品工場に発生する害虫の防除システムの開発」について研究しています。  ハダニは植物に寄生するダニ(葉ダニ)で、一部のハダニは農業上重要な難防除害虫になっています。研究室では、害虫種のハダニだけでなく、非害虫種の生態も明らかにし、それらを比較することによって害虫種を防除するヒントを探しています。 食品工場で発生する様々な害虫類は、製品への異物混入の主要な原因のひとつです。研究室では、食品工場における害虫の発生源や侵入源を速やかに探知し、清掃や構造改善で害虫を防ぐことのできるシステムの開発に取り組んでいます。▶設問2 先生が大学生のころ、研究者になりたいと思ったきっかけを教えてください  私が「昆虫学者になる!」と決意したのは、小学校5年生の時だったと思います。小さい頃から昆虫が大好きだった私は、小学校高学年から本格的に昆虫採集を始め、昆虫の美しさや多様性に魅了されていきました。その一方で、昆虫採集を通じて絶滅危惧種の存在や自然保護の重要性なども学び「将来は昆虫学者になって、貴重な昆虫を守りたい!」と思ったのがきっかけです。その後、中学・高校と進学し、昆虫学者になるための道を具体的に考える段階になり、将来的に博士号を取得することを念頭に、まずは昆虫の勉強ができる大学(学部)への進学を決めました。大学では遊んでばかりの劣等生でしたが、大学院進学以降は研究に打ち込み、なんとか昆虫で飯を食えるようになりました。▶設問3 先生にとって大学教員とは? 子供のころから「昆虫学者」を目指していたとはいえ、大学に入学して具体的に進路を考えるにあたり、高校教員(生物の先生)も進路の一つとして頭に浮かんできました。自分自身、人に教えることに向いていると思ったこともその理由のひとつです。結果的に大学教員になって、教育と昆虫学者の両方を叶えることができ、少し信じられない思いもあります。この立場に負けないよう、これからも精進して行きたいと考えています。進化なくして生態なし!生態なくして防除なし!北嶋康樹准教授

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