茨城大学理学部
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2教育内容の特徴\Chemistry is the Central Science./ 化学の知識と実験技術を身につけるとともに、卒業研究や地域のインターンシップ体験等をとおして、主体性、知識活用能力、問題解決能力、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力等を一層高め、化学を基盤とした様々な分野で活躍できる人材を育成します。山口 央 教授 私たちの研究室では、分子1つ1つと同程度、ナノメートルという極限まで微小化した試験管を合成し、その中でしか起こらない化学反応を探求しています。さらにDNAや酵素などの生命物質を1つずつこの試験管内に閉じ込めたナノバイオ材料開発にも取り組んでいます。下の図はこの小さな試験管、メソポーラスシリカの電子顕微鏡写真です。 化学はセントラルサイエンスとよばれます。これは、化学が自然科学の様々な分野の基礎となるとともに、それらを結びつける幅広く重要な学問分野だからです。そこで、化学コースでは、講義・演習・実験が有機的に一体化した体系的教育プログラムを提供して、化学知識と実験技術が順次的かつ確実に身につくように工夫しています。「量子化学計算により明らかにされる 化学反応のメカニズム」森 聖治 教授 化学反応メカニズムの解明は、化学分野はもとより、医学、薬学、農学的にも重要です。本研究室では、コンピュータシミュレーションによりその複雑なメカニズムの解明を行っています。この研究は、触媒や材料の設計にも役立つことが期待されます。下の図は、グラフ理論も組み合わせて精査した触媒反応経路です。 本コースで学んだ卒業生の多くは、さらに高度な専門性を修得するために大学院に進学します。学部卒業生と大学院修了者は、化学分野だけでなく、バイオ、環境、ナノテクノロジー等の様々な分野に就職して、社会で大いに活躍しています。また、公務員や、教員免許を取得して中学校や高等学校の理科の教員になる者も数多くいます。さらに大学院博士後期課程に進学することで、研究職への道も開かれています。▲学生実験▲500MHz 核磁気共鳴装置を 用いた未知試料の同定基本的な化学の知識と実験技術を確実に身につけるとともに、化学分野はもとより、生命、環境、エネルギー関連、教育機関等、様々な分野で大いに活躍できる有用な人材を育成します。▲電荷移動型有機物質の誘電率測定▲海外からの先生方による講義「分子レベルの化学反応容器」化学コース教員の研究紹介「分子レベルで見る生命現象」高妻 孝光 教授 生命現象は、細胞の中や外の化合物のネットワークをつくり、機能しています。生命現象を化学の知識や方法で理解することによって、医薬品をつくったり、環境の保護に重要な物質や仕組みを作ることに役立てることができます。ここでは、遺伝子工学的方法によって、睡眠やアレルギーに関係している酵素を調べています。Chemistry化学コースでは化学コース卒業生の進路1化 学コース

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