茨城大学 工学部 2023
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Keyword水素添加が超希薄ガソリン火花点火機関に及ぼす影響炭素繊維強化プラスチックとチタン薄板とのレーザ接合技術の開発人工知能の集団学習による金融先物市場の動向予測ロボット エンジン 人工知能 シミュレーション 設計 エネルギー軸流式風・水力タービンの最適化設計距離場と中立軸を利用した立体の厚みの可視化09内燃機関の持続的利用には、二酸化炭素の排出量を低減していくことが必要です。エコエナジー研究室では、水素の利用や燃料の最適化により先進火花点火機関の二酸化炭素排出量低減に向けた研究を、日本で4台しかない最先端の研究用エンジンを用いて実施しています。軽くて強度のある炭素繊維強化プラスチック(CFRP)と、耐食性に優れたチタン薄板とのレーザ接合技術に関する研究です。複合材料は単一素材の材料よりも機能や用途が拡大します。本技術は、軽量化が必要な自動車などの部品加工技術として利用が期待されます。市場予測のように高度で知的な情報処理を行う人工知能を開発しています。複数の人工知能の多数決によって金融市場の動向を予測し、みんなの意見が一致するほど予測に自信が持てます。実際の商品先物市場に適用することで、本システムの有効性を検証しています。再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、風力・水力発電で用いるタービンの性能を迅速かつ容易に向上させる技術の確立が求められています。本研究では、AI技術を活用した軸流タービンの最適化設計法を構築し、その有効性を検証するとともに、性能向上メカニズムを解明しました。機械設計では部品の厚みを正しく決めることが重要です。従来の厚みの可視化ソフトでは、部品の角を薄いと判断するため、設計者が厚みを誤解することがありました。本研究では、部品内部の厚み分布を、距離場を用いて可視化することでこの問題を解決しました。片麻痺障がい者のための車輪型歩行アシスト機片麻痺障がい者が日常生活で使用できる実用的なアシスト機の開発を目指しています。本機器は自動折りたたみ機能を持つため、障がい者自身で機器を脱着でき、起立・着座動作が可能です。健常者による実験を通して、階段昇降や、坂道・砂利道を走行できることを示しました。従来手法による体積的な厚みの可視化可視化注目の研究鉄道と自動車の研究で、社会に便利と安全を卒業論文セレクション機械と情報技術が融合した、人と環境にやさしい機械システム分野を担う先端技術者を養成します道■ 洋平 教授 私の研究室では「鉄道車両や自動車の安全性向上に役立つ研究」をテーマに活動を行っています。最近は鉄道車両に関連する研究テーマがとても多く、具体的には乗り心地を考慮した鉄道車両の最適設計、摩耗しにくい車輪・分岐器形状の開発、モニタリング台車を活用した営業線状態監視システムの開発、マシンビジョンを活用した鉄道車両の自動運転システムなどについて取り組んでいます。また、自動車に関しては、ドライブレコーダで集めたニアミスデータベースに基づく運転支援システム等について研究しています。研究テーマのほとんどは企業との共同研究として実施しており、社会との接点が比較的多いことが特徴です。しかしながら、単に研究成果をあげることが目標ではなく、研究の主役はあくまで学生であると考えており「研究テーマを通じ何を学べるのか」を重要視しています。熱意ある学生の受け皿として当研究室が少しでもその役割を果たせればと考えています。修士論文セレクション大学院機械システム工学科機械システム工学専攻

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