茨城大学 工学部 2023
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 私たちの研究室は、材料の構造を制御し望まれる特性を引き出す研究をしています。熱電材料を中心に、材料の構造の制御を通して性能向上や新しい材料の開発を目指しています。「材料」は構造物や機械にかかる力学的な負荷を支えたり、発電装置など様々なデバイスで重要な機能を担ったりと、色々なモノの中で決定的な役割を果たしています。そのため、材料性能の向上や新しい性能をもつ材料の開発は、社会に大きなインパクトをもたらします。例えば私たちが開発してKeyword材料工学プログラム応用化学プログラム生命工学プログラム金属 セラミックス 半導体 二次電池 高分子 バイオテクノロジー 医療・診断物質量子科学コース化学・生命コースビームライン科学コース13●希土類絶縁体YbCuS2の電気抵抗異常の起源の研究●中性子回折を用いた低合金TRIP鋼におけるベイナイト変態域の相変態解析●木材の曲げにおける剛性・強度評価(3Dプリンタによるモデル材の作製と評価)●電気分解による金属銅および金属アルミニウムナノ粒子の作製●医療診断のための糖固定化蛍光ポリマー粒子のワンポット合成●マリモカーボンを用いた固体高分子形燃料電池触媒の調製方法の検討●ジベンゾアザボリンをドナーとした青色熱活性化遅延蛍光分子の合成●チョウカイキタホウネンエビの多型解析●[NiFe]-ヒドロゲナーゼ活性部位形成中間体の構造解析に向けた試料調製●粒子法シミュレーションによる熱流体透過型熱電変換システムの性能評価●酸化鉄を含むアルカリ土類シリケートスラグの熱伝導率評価●4Fe4S型フェレドキシンの水素原子可視化と電荷密度分析●トリフルオロビニル基の反応性を活用した含フッ素高分子の合成●チタン酸ストロンチウム水分解光触媒ナノ粒子の合成と微構造解析●白色中性子ホログラフィーによるBドープSiの局所構造の定量的研究注目の研究「材料」が秘めている力を引き出す卒業論文セレクション環境・資源・エネルギー問題の解決に向けて、次世代の 「材料・化学・生命」の融合分野の開拓を担う技術者を養成します池田 輝之 教授いる新しい熱電変換材料は、ゴミ処理などから生じる廃熱を利用した発電(廃熱発電)や、IoT用の小型独立発電等への応用が期待されています。熱電変換材料に限らず、材料中には様々なスケールの「構造」があり、この「構造」が材料の性能を左右します。材料の構造を制御し望まれる性能を引き出すためには、構造がどのように形成されるのか、なぜ性能に影響するのか、の理解が不可欠であり、材料の構造の理解に向けて研究室が一丸となって研究を進めています。修士論文セレクション大学院物質科学工学科量子線科学専攻

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