岩手県立大学 入学案内2020
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教育・研究クローズアップ!刑法Ⅱマクロ経済学Ⅰ「グローカル」な視点で政策を考え、経済活動を捉え、社会・環境の諸問題に対処する教育を重視している総合政策学部。「現場に学び、現場から学ぶ」を柱に、様々な研究・教育活動に取り組んでいます。刑法とは、犯罪と刑罰に関する法律のことです。「刑法Ⅰ」の講義ではその法律の総論と刑事手続きなどを学ぶのに対し、「刑法Ⅱ」の講義では様々な犯罪類型について学びます。具体的には「人とは何か」から始まり「殺人罪」「窃盗罪」「放火罪」などを順に解説し、特に最初の「人とは何か」というテーマに時間をかけているとのこと。「人」の定義によって、その次に学ぶ「殺人罪」の定義も決まるからです。また、「日本では放火罪には、殺人罪と同じくらいの刑罰が与えられます。それは放火が、地域社会の財産や生命を危険にさらす重い罪であるため。『家=個人の財産』という捉え方ではなく、もっと広い捉え方なのです」と石堂淳先生。このような多面的な捉え方・視点を、刑法の講義を通じて身につけてもらうことを目指しています。経済学は大きく「マクロ経済学」と「ミクロ経済学」に分けられます。前者は、国や地域全体の経済に着目してどのような政策を立てるべきかを考えるための基礎学問で、後者は、個人や企業の視点で経済を考える学問です。伊藤健宏先生による「マクロ経済学Ⅰ」の講義では、国の財政政策や金融政策はなぜ行われるのか、その政策によってどんな効果や影響があり、具体的には自分たちの生活とどのように関わってくるのか、などを学ぶとともに、その過程で「理論と現実が違う」ことを理解します。また伊藤健宏先生は、「マクロ経済学の学びを通して『全体を俯瞰する手法』を身につけ、総合政策学部の学生として様々なテーマで岩手や地域を考える時に役立ててほしい」と希望。それが最終的に、岩手や地域の活性化・発展につながることを期待しています。医師・看護師・患者が関わる場面を例に、「正犯と共犯」をテーマに講義をする石堂先生講義ではグラフや計算式を使いながら、政策が立てられる「論理」を学びますFaculty of Policy Studies60

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