岩手県立大学 入学案内2020
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主に、「市民参加」「比較政策」をテーマにした研究を行っている研究室。前者はローカルな視点で市民参加による政策づくりを検証するもので、後者はグローバルな視点で国の政策を国際比較するものです。こうした学びを受けて、「盛岡バスセンターの解体問題について」「高等教育の国際比較」などを卒業研究論文のテーマに選ぶ学生がいる一方、「ブラックバイト問題」など自由にテーマを選び、高橋先生のアドバイスで研究を進める学生もいます。環境教育、自然再生、環境政策をテーマに研究している渋谷先生が、今特に力を入れているのが、馬を活用した草原再生活動の支援です。馬の放牧により「森林化」した安比高原の草原の再生を目指し、「最終的には、岩手の馬事文化の継承や雇用にもつなげるのが夢」と渋谷先生。一方、卒業研究論文テーマ例としては、「岩手の自然学校の現状」「早池峰ユネスコエコパーク(生物圏保存地域)登録促進」「二戸市におけるエコツーリズムの現状と課題」などがあります。小井田先生の研究テーマは、経済学の一分野である「ゲーム理論」。これは、2人以上が物事を決める時のプロセスを分析するもので、「ゲーム理論を学ぶことで論理的な考え方を身につけ、企業の競争や組織内の利害調整など、社会における法則性を理解できるようになります」と小井田先生は説明します。研究室では3年次にゲーム理論や経済学の学びを深め、それをもとに4年次の卒業研究論文のテーマを決めていきます。都市・交通計画が専門の宇佐美先生は、「自治体による公共交通計画策定」「大規模災害による避難生活における生活環境と健康」など幅広いテーマで研究に取り組んでいます。同様に研究室でも、地域や社会に実存する課題を研究テーマに据えており、「その解決に向けて協働先と一緒に調査研究することで、社会に貢献する」ということが方針の一つ。貴重な経験の場である「フィールドワーク」も多く、これに積極的に参加できる学生を求めています。研究室クローズアップ!Laboratory総合政策学部には、法律・行政コース、経済・経営コース、地域社会・環境コースの3つのコースがあります。それぞれのコースの研究室をのぞいてみましょう。高橋秀行先生の研究室 法律・行政コース渋谷晃太郎先生の研究室 地域社会・環境コース小井田伸雄先生の研究室 経済・経営コース宇佐美誠史先生の研究室 地域社会・環境コースFaculty of Policy Studies62

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