岩手県立大学 入学案内2021
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在籍する多彩な教授陣の専門知識や技術を生かし、さまざまな教育・研究活動を行っている社会福祉学部。変化していく時代や社会に対応する、幅広い学びに触れることができます。教育研究クローズアップ社会福祉学部 戦後、イギリスで導入された医療制度のNHS(National Health Service)について研究を進めてきた日野原准教授。最近では2016年にイギリスがEU離脱を決定したことを受けて、海外からの医療従事者の動向にどんな変化が起きるのか注目しています。 ゼミでは学生と共に、外国人に対して自国の福祉システムがどう機能するのか、またそこから見える分断社会について話し合っています。今まさに社会で起きていることを身近な課題として取り上げ、日々の学びに生かすことを目的としています。イギリスの福祉システムから見る分断社会の課題と解決日野原由未准教授 臨床心理学が専門の中谷敬明教授。「高次脳機能障害」のリハビリや社会復帰に伴う心の悩み、東日本大震災被災者のサポートや心の回復について、「犯罪被害者支援」の取り組みなど、幅広い領域の研究を行っています。「健康や日常など、人が大切なものを失ったときに起こり得るのが心的外傷体験です。突然の困難に遭遇した人の立場、支援者の立場について実践を通して研究を行っています」と中谷教授。「助けてほしいと言えない人がたくさんいます。自分のことも人のことも信じていいんだよ、ということを伝えていきたい」と語りました。「喪失」を体験した人の心を知り寄り添う中谷敬明教授 認知症ケアの取り組みに力を入れている柏葉英美准教授は、2017年にボランティア団体「オレンジカフェさくらの会」を立ち上げました。認知症カフェは認知症の人、そうでない人、認知症について知りたい人など誰でも参加できる語らいの場です。国策のオレンジプランによってオレンジカフェは全国的に増えていますが、それまでなかった一戸町にカフェを開き、学生や地域の方と共にお茶を飲みながら話をしたりハンドケアを行ったりといった活動をしています。世代間交流・地域交流を通して認知症への理解が深まり、地域での自立した取り組みにつながることを目指しています。世代間交流による認知症への理解と地域づくりへの取り組み柏葉英美准教授040

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