QAQA細川先生の著書研究テーマは「がん患者の症状マネジメント」。中でも、「倦怠感(だるさ)」「末梢神経障害(しびれ)」を軽減するための看護について研究しています。高齢化とともに、がんの患者は増えています。がん患者の代表的な症状は「痛み」ですが、WHOのガイドラインによりその約7割は緩和できるといわれています。それに対して「倦怠感」「末梢神経障害」の症状は、医学の進歩にともなう新規抗がん剤の開発により、治療方法を変「がん看護相談ステーション」の開設を伝えるチラシ更しながら長期にわたる治療の継続が可能になったことから、たくさんの患者が経験し、苦痛を感じています。これまでの細川先生の研究では、抗がん剤治療から一定期間後に倦怠感が強く現れることがわかり、患者に対して日常生活の工夫を促すことができました。また、今後は、緩和ケア病棟の患者に対してケアを行うことで症状がどのように変化するかを調べる予定です。さらに、「がん看護専門看護師」でもある細川先生は、大学院でその育成に取り組むほか、がん患者の療養を支える医療従事者を対象とした「がん看護相談ステーション」を開設し、成人看護学分野の教員とともに取り組んでいます。「日本では2人に1人ががんにかかるといわれるなど、がんは身近な病気です。岩手県にはがん患者さんや、その家族・医療者を支える専門看護師がまだまだ少ないので、一人でも増やしていきたい」と、学生の積極的な学びに期待しています。029国際的な活動に興味があるのですが、海外研修などは希望すれば行くことができるのですか?実習はどのように行われるのですか?養護教諭を希望していますが、看護学部で学修するメリットは何ですか?本学のカリキュラムに「国際文化看護論」(必修科目)、「国際文化看護論演習」(選択科目)があります。国際看護の基本的な考え方、異文化理解などを学び、「国際文化看護論演習」において提携大学である University of North Carolina Wilmington(UNCW)との遠隔授業を受けることや、Washington State University(WSU)での10日間ほどの研修に行くことができます。遠隔授業では、アメリカ、日本の学生が、それぞれの文化、医療などを英語でプレゼンテーションを行い、交流を深めながら英語力の向上や医療相互理解をしています。海外研修費の旅費等は個人負担となりますが、アメリカにおける医療や看護教育に触れ、アメリカの看護学生との交流によって異文化間のコミュニケーションスキルを高める良い機会となっています。実習は、教室で学んだ知識や演習室で練習した技術を駆使し、対象と患者―看護師関係を築き、対象の健康状態に応じた看護を考え、計画的に実践するという授業です。学生は不慣れな環境で緊張も強く、自分らしさを発揮して学修することが難しい場合もあります。本学では、教員が実習場所に常在し、少人数のグループで実習を行い、学生の主体的な学びや個性を尊重した丁寧な指導を行っていますので、学生は安心して学びの多い実習ができます。最大のメリットは、生徒の怪我・疾病等への応急処置や医療機関受診の有無を判断するための専門的な看護の知識を豊富に学修し、4年間の学びを通して医療と福祉と教育をつなぐ力を身につけられることです。授業では、演習・実習を積極的に取り入れており、実際に保健室に来室する子どもたちへの対応方法も学びます。養護実習は、盛岡市内の小中学校と岩手県立支援学校等で1ヵ月間行います。また、実習校で学習支援や健康診断の補助をさせていただく等、学校現場の様子を知る機会をたくさん設けています。このように、看護学の知識はもちろん、健康教育や身体とこころの健康を守り育てる資質・能力を修得できる学修環境となっています。さらに、必要な科目を履修することで「高等学校教諭一種免許状(保健)」を取得することもできます。FrequentlyAskedQuestions看護学部やその実習に関するよくある質問にお答えします。入学後の自身をソウゾウしながら読んでみてください!細川舞先生の研究室がん患者の症状マネジメントの研究ようこそ研究室へ看護学部では専門の知識や技術を生かした研究が行われています。どんな研究が行われているのか、のぞいてみましょう。FAQsQA
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