総合科学研究科 農学専攻では、植物、生物資源、動物をキーワードに集約・強化した3つのコースを設置し、農学分野における急速なグローバル化に伴う課題および東日本大震災からの復旧・復興のための応用技術、また東北地方の豊かな地域資源の活用などのローカルな課題の解決に貢献できる人材を養成します。農学・生命科学、特に寒冷地農学の教育・研究を深化させ、得られた成果を国の内外に広く発信することを目指しています。 高品質で安全な作物、果物、花などの栽培には、より良い品種を育種する事は勿論、植物が生きてゆくための分子メカニズム、気象変動や環境に対する応答、ウイルスや昆虫とのせめぎ合いなどを科学の視点から明らかにすることが必要です。植物生命科学コースは、農業に必要なこうした科学知見に加え、植物、ウイルス、昆虫がもつ能力を利用した次世代生産技術を利用する知識や技術を学ぶコースです。フィールドから分子まで幅広い科学的視野を持った作物、園芸、植物育種、植物病理、昆虫、植物生理、持続型農業生産の各分野を扱います。 微生物から動植物までと全ての生物をターゲットとした生命現象や、生物の生存環境である生態系システム、生物が作り出す物質や食品素材の特性や機能を、主に「化学的」な側面から解明することを目指します。無機化学、有機化学や生物化学を基盤とし、生物圏における物質循環、先端的な技術を用いた微生物・動植物の生物機能の解析、食品の物理・化学的な特性解析と加工技術の開発、疾患予防に向けた栄養や生物資源の健康機能の解明に関わる高度に専門的な知識と実験技術を学ぶことができます。 産業動物・実験動物・展示動物・野生動物などを対象として、動物科学及び生命科学全般に関する基礎的・応用的研究を行います。具体的には、動物の生理、生態、栄養、遺伝、繁殖、行動及び動物性食品等に関わる高度な専門知識を学びます。動物科学で扱う動物は、反芻動物やニワトリなどの産業動物、野生動物、展示動物、実験動物と多岐に渡っています。それぞれの動物の特徴を生かした研究ができます。フィールドから分子まで幅広い科学的視野で農業を見つめる 生物の生命現象や生態系システムを「化学的」な側面から解明総合科学研究科 農学専攻(修士課程)37植物生命科学コース応用生物化学コース動物科学コースヒトと動物が共生する豊かな社会の実現を目指す
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