岩手大学 大学案内 2024
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自治体職員が実際に直面する課題に対し、学生の視点で解決を考える。地域を自分事として考える。地域マネジメント課題演習(旧地域課題演習A)では、我々滝沢市役所の職員が講師として毎年参加しています。滝沢市をフィールドに、学生同士だけでなく市の職員も入って議論を重ね、様々な課題の解決に向けた提案を行いました。設定課題は毎年異なりますが、2021年度には「『滝沢市まちづくりキット』の小学生に対する普及方法」を考えるなど、現場の市職員が実際に直面している課題を使って学べる点が特徴です。将来の進路として地方公務員を目指している皆さんはもちろん、地方創生や地域づくりの現場に興味があるという皆さんにもおすすめです。滝沢市では、市の政策的戦略として「学生とキヅク滝沢市」を掲げ、学生の皆さんとの連携の機会を創りつづけています。みなさんもぜひ一緒に、気付きを得ながら新たなまちづくりの礎を築いてみませんか。「基礎ゼミナール」の中で実施される「震災復興に関する学修」は、岩手の歴史・文化・特色を理解するため、地域に出かけていき、その地域の現状・課題について学修するものです。現地を見て、地元の方々の話を聞くことで、岩手への理解を深めると同時に、地域の再生、活性化のために、岩手の復興のために自らが何をすべきか、将来何ができるかを考えるきっかけを作ることを目的としています。私が「震災復興に関する学修」の運営に携わる中で印象に残っているのは、被災した市町村を訪れた学生たちが、現地に立って直接見聞きした体験によって、地域を自分事として考えるようになったことです。地域の課題を解決することが大切なことは誰もがわかっているのですが、実際に課題を解決しなければ、ただ大切だと叫んでもそれは意味のないことです。ではどうすればよいのでしょうか。それは、地域の課題解決を一人一人が自分事にすることだと思います。岩手大学では、現地や現場に出かけて体験するという、まず地域を自分事として考える機会を教養教育と専門教育にたくさん設けています。みなさんも是非体験から、学びの一歩を踏み出してください。9IWATE UNIVERSITY 2024滝沢市企画政策課川嶋陽さん教学マネジメントセンター 准教授平野敬和地域に学ぶことが世界の課題解決のための第一歩 岩手大学は、地域再生・活性化の拠点となる大学をめざす「地(知)の拠点整備事業(大学COC事業)」を発展させ、2015年度から「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+事業)」をスタート。岩手県内の高等教育機関、自治体、産業団体との連携により、地域を「新たな学び場」とする実践的な教育カリキュラムの構築を進め、地域社会の将来を担う実践力を持った人材育成を目指す取り組みを行っています。 この事業の一環として、2014年度から全1年次学生対象の必修科目「基礎ゼミナール」の中で、「震災復興に関する学修」を実施。東日本大震災で被災した岩手県沿岸地域の市町村を訪れ、震災被害や地域の歴史、産業、文化、街づくりの現状など広いテーマで学修します。こうした被災地での学修を継続・発展させるための「地域に関する学修」も、専門教育科目、教養教育科目それぞれに充実しています。4年間を通して、知と実践力を身につけるカリキュラム編成 岩手大学では2016年度から新しい教養教育カリキュラムを本格的に実施し、「世界や地域の視点から課題を発見し解決できる能力を育成する」という教育目標のもと、現代社会を生きるために必要な基礎スキルを学ぶ「技法知科目群」、自己と他者を理解できる幅広い知識を身につける「学問知科目群」、身につけた知識を実践化する力を高める「実践知科目群」を設けています。 2017年度からは、高度で複雑な現代社会や地域の課題を解決するための知と実践力を鍛えることを目的に、フィールドワークを組み込んだPBL(問題発見解決型学習)科目である「地域課題演習」を8つの演習テーマで実施。2022年度からは「地域課題演習」のさらなる充実をはかり、1年次学生も学びやすくするために4つのテーマ(地域マネジメント課題演習、地域防災課題演習、地域グローバル課題演習、地域クリエイト課題演習)に再編して実施しています。 教養教育科目では「地域課題演習」の他にも地域に関する多彩な科目があり、専門科目でもそれぞれの専門に即した地域に関する科目が設けられていることから、4年間を通して、学生たちが地域にある課題について考え、解決するための豊かな知と実践力を自然と身につけることができるようになっています。地域の課題を実体験し、考えることで、現代社会の課題を解決するための実践的な力を身につけていく。

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