岩手大学 Guide Book 2025
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■■■■■■■■■■■■■■■■■■身の回りにある些細な差別に気づくようになり、自らの行動を改めることに繋がります。ゼミでは、後進開発国の少女たちが教育を受けられず早婚させられる等の問題について発表したりもしましたが、卒論では2010年代末頃から登場したメンズコスメの広告を分析し、ジェンダー規範の変化としてとらえることができるかを考察しました。分析結果を男らしさの歴史的変遷と結びつけて論じるのも手がかかる作業でしたが、点と点を繋げ、男性がどのように変化してきたのかを追うのは面白かったです。29IWATE UNIVERSITY 2025担当教員メッセージ担当教員メッセージ担当教員メッセージ准教授 松下隆志人間文化課程 異文化間コミュニティ専修プログラム (再編前の名称)吉田波輝さん 〈岩手県立盛岡第三高校出身〉人間文化課程 歴史専修プログラム (再編前の名称)渡辺愛さん 〈青森県立八戸西高校出身〉人間文化課程 ヨーロッパ語圏文化専修プログラム (再編前の名称)金沢昇磨さん 〈青森県立三沢高校出身〉ジェンダー論は、既存社会で当たり前に思われがちな偏見や差別的待遇を疑う学問ですが、その「当たり前を疑い検証する」作業は、一部のエリートがおこなうのではなく、社会に生きる市民ひとりひとりが日常的にすべきことです。社会に出る前に卒論で、その作業を一度は体験してみてください。教授 海妻径子大学の歴史学には、正解はありません。全ての先入観を排し、あらゆる手がかりを集め自分の頭で考え抜いて、真の史実についての仮説を構築し、最後は成果を論文として執筆します。自分だけの答えに辿り着いた時、皆さんは初めて自身が誰であるかを知ることでしょう。教授 樋口知志外国の言語や文化を知ることは多様性理解につながります。私のゼミでは「近くて遠い隣国」ロシアについて、文学・映画・思想・ポップカルチャーなど幅広い観点から学び、自分とは異なる価値観を持つ他者への理解を深めることを目指しています。現在の通説を鵜呑みにせず、再検討していくことに歴史を学ぶ面白さがあると思います。私の所属する日本史ゼミでは、平泉、儒学、仏教、地方藩史、近代教育史、戦時期の船舶数問題など、学生それぞれが興味のある分野について研究しています。私は「奈良時代の藤原四子」に関心があり、多くの先行研究、文献史料・考古資料を手がかりに史実の探究を行っています。高校と違い、暗記のための勉強ではないのが楽しいです。言葉や文化を理解することによって、心の距離感もグッと近づくと思います。ヨーロッパ語圏文化プログラムでロシア文化について学んでいます。私は今ロシアのサッカー文化について興味を持っているのですが、政治学や経済学、社会学などさまざまな観点から研究を深めることができるためとても面白いです。大学から新しい言語を学ぶので大変だと感じることもありますが、その分やりがいも大きいです。人間の行動と文化 : 行動科学/スポーツ科学/現代文化/異文化理解/歴史/芸術/アジア・英米・ヨーロッパ文化■■■■■

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