岩手大学 Guide Book 2025
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■■■■■■■■■■■■■■■■■■69IWATE UNIVERSITY 2025植物という命の仕組みを知っていく。自分の興味のある分野がきっと見つかる。担当教員メッセージ教授 畠山勝徳担当教員メッセージ准教授 河村幸男中山怜南さん 〈白鴎大学足利高校出身〉大渡翔冴さん 〈岩手県立盛岡北高校出身〉農作物ってなにか、わかりますか?この学科で学べるのは、植物たちのそんな一面です。植物の体の仕組み、病気のこと、遺伝のこと、昆虫や微生物なんかの、周囲で生活する生物たち……いろいろな要因が絡み合って植物は育っていきます。だからこそ、小さな発見が大きな学びに繋がるんです。植物にフォーカスを当てて農業を学びたい人はもちろん、新しい興味を探ってみたい人にも。自分の知らなかった一面を知るきっかけにもなるかもしれませんよ。私たちの所属する学科では、植物の細胞や遺伝子の構造、その生理的機能に加えて、それらを取り巻く土壌や気温などの外的要因とその働きについて広く学ぶことができます。また、座学で学んだそれらの知識を活かして大学が有する圃場で実習を行ったり、それぞれの研究分野での基礎実験を行うこともできます。その中から自分の興味を持った分野の研究室に所属することができるので、きっと自分の興味のある分野が見つかると思います。植物育種学は、作物の品種改良に必要な原理や技術について研究する学問分野です。人類は植物を改良し様々な品種を作ってきましたが、従来の交雑と選抜による方法では、一つの品種ができるまでに多くの時間と労力が必要です。病気に強い性質、成分や形状、種子生産性など作物の安定生産に関わる形質を制御する遺伝子の特定や解析、形質転換法をはじめとする組織培養技術を利用して、効率良くに品種を育成する手法の開発や画期的な特性をもつ品種の開発に貢献する研究を行っています。今、この文章を書いているのは12月の冬ですが、外は大雪で針葉樹の葉に雪が積もっています。先日の夜もかなり冷え込み-5℃ぐらいでした。冬の間、越冬する植物は寒さに強くなり、その中が凍っても何事もないかのように生きています。でも、こういった植物たちも春先の急な気温変化には弱く、暖かくなってからの急な冷え込みには耐えられないものも多いです。農産物の凍霜害は春先に生じやすく、この様な観点からも寒さと植物の関係を研究しています。植物生命科学 : 作物学/園芸学/応用昆虫学/植物育種学/植物病理学/植物生理学■■■■■

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