IWATE UNIVERSITY 2026 45 学生時代、水産システム学コースを専攻し、水産だけでなく農林 職場は陸前高田市にあり、イチゴ栽培の試験研究に取り組んでいます。イチゴは秋に植えて春まで収穫する栽培方法がスタンダードですが、私の職場では夏秋栽培の試験研究にも取り組み、県内のイチゴ栽培の発展に邁進しています。県職員として県民に貢献できること、現地活動や試験研究を通じて大学で得た知識や技術を活かせる点に魅力を感じ、今の仕事を選びました。 私は、工業高等専門学校から岩手大学農学部に編入学しました。機械工学が専門だった私に、農業分野の学びを提供してくれた裾野の広い大学です。特に食料生産環境学科では、栽培環境から土壌、農業機械、経営、流通まで幅広く履修し、農業分野における岩手県の課題についても学ぶことができました。今の仕事は行政、普及指導、研究とオールマイティな活躍が求められます。だからこそ、大学で学んだバラエティ豊かな専門科目が、新たな発想を生み出す原動力となっています。 岩手県の水産業の普及振興に関する業務として、宮古管内の漁船や遊漁船の管理指導などを担当しています。自然に関わりながら、大学で学んだことを活かし、さらに岩手にも貢献できたら。そう考え、選んだのがこの仕事でした。業務上、漁師さんや漁協職員さんと接する機会が多いのですが、漁師さんの困りごとを解決するお手伝いができたときはとてもやりがいを感じますし、仕事を通じて自分の知らない岩手を知ることができるのも楽しいです。水産業全体についても学ぶことができました。多様な分野での学びを通じて、広い知識や視点を身につけることができるのは、このコースの強みだと思います。また、岩手大学は地域とのつながりを大切にしているのも特色。農林水産業が盛んな岩手をフィールドに水産の現場を知ることができ、より深い学びを得ることができました。 地域をフィールドに学び水産業の現場を知ることができました 高専から農学部へ編入 幅広い分野の学びが原動力に卒業生の進路岩手県農業研究センター 園芸技術研究部 南部園芸研究室・技師農学部 食料生産環境学科 食産業システム学コース 2020年度卒業 五十嵐 廉さん岩手県沿岸広域振興局 水産部 宮古水産振興センター 水産振興課・技師農学部 食料生産環境学科 水産システム学コース 2023年度卒業田村 駿也さん
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