食の課題をトータルプロデュースする 食品業界では、食に対する人々の様々な関心・要求に応え、食をトータルにプロデュースできる人材が求められています。食品生産科学科は、スキルを身に付けつつ、サイエンス(基礎知識)を知り、なおかつ社会情勢や業界を取り巻く課題に対処していく「食を科学するスペシャリスト」の養成を目指しています。食品生産を捉えるカギは、広い視野と基礎科学 食を科学するスペシャリストは、食品生産に関するあらゆること・ものを一通り知っていなければなりません。それは食品生産の一連の流れを考えたとき、生産消費から経済や環境など、関連分野の裾野が非常に広いからです。そのため、本学科では、理解力の基礎である物理・化学・生物といった基礎科学の習得と食品生産の一連の流れや食品分野を広く学ぶ実験・実習を経た上で、それぞれの専門を定めて深く探求できるようなカリキュラムを設定しています。 課題解決力を育む「知識習得と実習のサイクル」 カリキュラムでは、身に付けた知識と技術を使って実際に起こる事象を考察する力を育む場として、実習科目に重きを置いています。 例えば「食品生産学実習」でのツナ缶・魚肉ソーセージ・レトルトカレーなどの製造では、原料の調理から殺菌、容器への印字、作業工程管理からコスト計算まで、生産の一連の作業を行います。加えて消費者の観点から実食と分析を行うことで、習得した知識の応用・実践だけでなく、大量生産の難しさや不良品の発生など、食品生産に求められる技術や精度について、考え実感し顧みます。 実習のように実際に手を動かす作業をしていると、原因や解決方法を考える場面で基礎知識が必要と感じます。実習を行うことで足りない知識に気付き、さらに学び、得た知識によって目の前の課題や次の課題を解決していく。このサイクルに拠って学ぶことで、手を動かす作業、すなわち社会における実務ができるだけではなく、バックグラウンドにきちんとした知識が備わっている人材を養成することができます。そこに大学で実習を大切に学ぶことの意義があると考えています。Tokyo University of Marine Science and TechnologyIntegrated Report20食を科学する[食品生産科学科]食をトータルプロデュースするためにEDUCATION
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