東京海洋大学 2020 統合報告書
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航海中の情報先端ナビゲートシステム操船指示遠隔操船システムバーチャル汐路丸らいちょう汐路丸大学内での遠隔操船遠隔操船での航海Tokyo University of Marine Science and TechnologyIntegrated Report28RESEARCH 海洋立国である日本において重要となる船舶運航。その船内を省人化し、安全で効率的な航海を実現するため、本学では現在まで蓄積してきた技術を集約し、船舶の自動運航実現に向けて研究を行っています。船舶自動運航のメリット 貨物の輸出入で主流となるのは船舶です。大きなものを一度にたくさん運べる利点から日本の輸出入の99%以上(トン数ベース)に利用されており、海に囲まれている日本においては重要なインフラの役割を果たします。 近年では機械、通信、情報等の技術の発展を背景に、世界で船舶を自動運航しようとする流れが生まれています。日本でも、国土交通省の主導で2025年までに自動運航船を実用化する目標のもと、取組が進められています。船舶の自動運航が実現すれば、海上事故の減少、船員の労働環境の改善、運航コストの削減などにつながり、日本の海運に大きなメリットをもたらします。東京海洋大学の取組 我が国の海事分野の研究を担うトップランナーとして、本学では、陸上の指令局からの指示に従い航行する自動運航船実現に向け、ハード面・ソフト面の両方から研究が進められています。①遠隔操船システムの構築②周囲の状況を把握し、障害物を避けながら最適航路を決定するアルゴリズムの開発③波や風などの外乱を考慮した船舶制御技術の検証④次世代の船舶運航に必要となる高度人材の養成カリキュラム検討⑤関連する規制や法律の整理など、多岐にわたり取り組んでいます。実船を活用した遠隔操船実験 また、越中島キャンパスと、練習船汐路丸や電池推進船らいちょうとの間で、バーチャル汐路丸および先端ナビゲートシステム(船舶運航に必要な情報を収集・解析するシステム)等を活用し、遠隔操船実験を行っています。このような実船を用いた遠隔操船実験を実施できる機関は他にはなく、世界に先駆けた試みです。今後もこれらの環境をさらに整え、船舶の自動運航に向けた研究を進めていきます。船舶の自動運航を目指して自動運航船実現に関する研究

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