東京海洋大学 ガイドブック2025
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46留学先アークレイリ大学留学先私はiFOODnetのプログラムを利用して、2023年の9月から12月にかけてノルウェーのスタバンゲル大学に留学しました。留学中は食品科学や水産養殖に関する研究所であるNofimaで、魚由来のゼラチンを添加したミルクゲルの物性に関する研究を行いました。共同研究先への留学であったため研究活動が主でしたが、iFOODnetのトレーニングスクールにも参加し、サーモン養殖場の見学や食品科学にまつわる講義への参加、食品関連の研究を行っている学生との交流も行いました。また、北欧は福祉やジェンダー平等の考え方が進んでいることから、専門とは異なりますが大学ではジェンダー論の授業を受講しまし私は2023年8月からアイスランド北部のアークレイリ大学に約5ヶ月間留学していました。アークレイリという町は私以外の日本人を一切見かけることがなく、冬場は常に氷点下という非常に寒い都市ではありますが、壮大な滝や湖、神秘的なオーロラを見ることができる大自然の魅力が溢れた場所です。授業では、講義だけではなく美術館や歴史博物館を見学したりフィヨルド地域を散策するフィールドワークにも参加したりすることでアイスランドの文化や価値観を肌で感じることができました。また、授業以外にも北極圏国際会議に自らボランティアとして参加し、国際的な海洋問題について理解を深められました。授業がない休日は、友人と車を借りて2023年7月から2023年12月の6ヶ月間、カナダのヴィクトリア大学へ交換留学を行いました。初めの2ヶ月間は、付属の語学学校で英語を学習し、残りの4ヶ月で自分の専門分野である海洋物理学を学びました。語学学校の授業は、4技能を満遍なく学べるように工夫されており、英語力の向上に繋がりました。海洋物理の授業は、天文学、物理学、地学、数学などの他の分野を専攻している学生も多く受講しており、授業中の先生への質問が多様で面白かったです。課題ではPythonを使用して数値シミュレーションの結果を解析し、グループで問題解決に取り組みました。研究室では、学生間だけでなく先生間でもディスた。公用語はノルウェー語ですが、広く英語が通じるため、快適に生活することができました。休日はハイキングコースを散歩したり、各地で開催されるクリスマスマーケットを訪れたりして過ごしました。日常生活、研究や語学力などの面で心が折れそうになることもありましたが、価値観や文化が全く異なる環境に身を置いて生活したことで、英語力が向上しただけでなく、研究や人との向き合い方を見つめ直すきっかけとなりました。この経験は帰国後の研究生活や将来設計にも大きく影響していると感じています。研究室配属後でも留学の機会はあるので、指導教員に相談して挑戦してみることをお勧めします。ロードトリップに行き、ホエールウォッチング、アイスホッケー観戦、ハイキングなどアイスランドならではのアクティビティを満喫し、心に残る思い出を作ることができました。留学当初は、環境が全く異なる生活に慣れるまでにかなりの苦労や失敗を経験して悩むこともありました。しかし、周りの人に積極的に自分の気持ちを伝える意識を持ち、お互いのバックグラウンドや文化を共有し理解し合うことで、どんな困難も年齢や国籍が異なる友人と一緒に乗り越えることができました。留学において大切なことは、新しい世界に飛び込む勇気と純粋な好奇心です。今の自分よりさらに成長したいという方には、交換留学に挑戦してみることを強くおすすめします。カッションが頻繁に行われており、一人ではなく、他の人と協力して問題を解決することが重要視されている印象を受けました。語学学校の授業、専門分野の授業、そして研究室ゼミの全てにプレゼンテーションの機会があり、非常に良い経験となりました。休日には、友達とホームパーティやバーベキューなどをして、カナダの食文化を知ることができました。夏はとても過ごしやすいので、トレッキングやカヤックを楽しみました。留学にあたり、語学力に不安を感じる方も多いと思いますが、語学ができるから留学するのではなく、留学したことで少しずつ語学もできるようになったという側面が強いと思うので、機会があればぜひ挑戦してみてください。(ノルウェー)(アイスランド)ヴィクトリア大学(カナダ)髙角 楓さん海洋生命科学部食品生産科学科4年(派遣時)山口 太誠さん海洋資源環境学部海洋環境科学科3年(派遣時)池田 祐己さん海洋資源環境学部 海洋環境科学科4年(派遣時)国際交流体験所属と学年は派遣時点のものです。留学先スタバンゲル大学

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