47世界人口の増加や気候変動等による食料不足への懸念が高まっています。食料を増産するための養殖が世界中で注目されています。近年、養殖による生産量は増大しています。しかし、海外で養殖されている魚介類の多くは生産国にとっては外来種であり、自然界へ逃亡した際の生態系への影響が懸念されています。東京海洋大学は海外の大学や研究機関と協力して研究を進めています。その中で本研究はタイ原産魚介類であるアジアスズキ(バラマンディ)とバナナエビを世界中で食べられ近年、日本では水産物の輸出量が増加しています。しかし、それらの多くはアジア向けであり、EUを中心とする欧米向けの輸出はあまり多くありません。その理由の1つとして、EUを中心に重視されるFish Welfareという概念が日本では浸透していないという問題があります。Fish Welfareとは魚などが身体的および心理的に苦痛を受けない状態と定義されており、健康的にストレスなく漁獲もしくは養殖されることが必要とされます。科学的には、魚がストレスを受けると血液中で増加するコルチゾールなどの成分を分析することこれまで取り組んできた日中韓の海洋系3大学(東京海洋大学、上海海洋大学、韓国海洋大学校)によるプログラムにASEAN諸国の4大学(チュラロンコン大学、カセサート大学、マラヤ大学、ボゴール農科大学)を加えて、日中韓とASEAN諸国が一体となった教育交流プログラムであり、令和3年度「大学の世界展開力強化事業」に採択されました。持続可能な海洋開発・利用の分野において、相互理解を深める学生の双方向教育と問題解決の高度な専門能力を付与するための大るようになる「世界戦略魚」の主な研究対象種とし、タイの国立水産研究機関や大学と共同研究を進めています。タイとの共同研究では魚介類を家畜のように飼い易くする家魚化を行うための養殖技術の開発、ゲノム情報を基盤とした育種技術の開発、感染症防除法の開発、餌の改良による効率的な生産技術の開発、天然個体のもつ多様な遺伝子資源を永久保存し、そこから個体を作る技術の開発を進めています。将来、本研究による成果は持続的で安定な食料生産の発展に貢献できると考えています。でFish Welfareを評価できます。一方で、魚を食品として捉えた場合にトレーサビリティの観点から、血液分析ではなく、魚の切り身の状態でFish Welfareを分析評価できることが欠かせません。東京海洋大学食品生産科学科では、水産大国ノルウェーの中核的水産研究機関であるNofimaとの共同研究により、Fish Welfareを魚の切り身の状態で迅速に分析する方法を開発しています。本研究は欧米への水産物輸出増加とそれに伴う水産に関わる人々の所得向上につながることから、日本の水産業発展への貢献が期待されます。学院レベルでの質的保証を伴った単位互換制度を実現し、7大学間の学生相互派遣事業を展開しています。本プログラムのIJP(国際協働教育プログラム:4ヵ月程度、6単位以上取得)及びSTP(ショートタームプログラム:2週間程度、2単位取得)は、学部4年生でも参加することができます。また、本プログラムで取得した単位は、大学院先行履修制度により、大学院に進学した際の博士前期課程選択科目に含めることができます。韓国海洋大学校でのフィールドワーク風景いであ環境創造研究所での実習風景地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム世界戦略魚の作出を目指したタイ原産魚介類の家魚化と養魚法の構築非破壊分析によるFish Welfareと鮮魚品質の関係解明OQEANOUS Plus プログラム(オケアヌス プラス プログラム)海外との共同研究学生交流
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