061金沢美術工芸大学は社会貢献を教育と研究に並ぶ大学の使命と位置づけ、地域連携・産学連携をとおして積極的に活動を行っています。本学の持つデザイン、美術工芸分野に関する専門知識や技術、社会連携で得られた成果を広く社会に還元するとともに、産業や地域の活性化に貢献し、これらの活動を体験することで、より実践的に社会に貢献できる人材を育成します。本学のもつ人的資源やノウハウを活用し、地域社会や市民生活に対する芸術文化貢献事業などを通し、グローバルな視点を持ちながら地域の課題解決に取り組んでいます。地域産業や伝統文化の発展のため、企業、組合団体、他大学、研究機関、国や自治体などと連携し、新しい価値を創出する研究開発や、新たな産業・事業の振興を目指しています。社会共創センター長 河崎圭吾 教授 (インダストリアルデザイン)大学で生まれた知的財産権の管理、活用や戦略立案、知的財産権を通じた社会との連携促進まで、産業界や地域社会と一体となって各連携部門の活動を支援、推進しています。社会共創センター地域連携部門金沢マラソン完走メダルデザイン・プロジェクト金沢マラソンは金沢をまるごと「走る!」をキャッチフレーズに2015年から開催されており、金沢の魅力が満喫できるフルマラソンとして大変人気の高い大会となっています。その完走者に贈るメダルのデザインを、初回大会から続けて提案させていただいています。学生たちの豊かな感性をベースにした金沢らしいオリジナリティあるデザインの完走メダルは、毎回、ランナーからも大変好評となっています。ホスピタリティアート・プロジェクト金沢市立病院との連携により2009年から継続して行われている、医療分野におけるアートの潜在的な可能性を探求するプロジェクトです。ステンドグラス風の装飾を制作するワークショップや、病院を作品で満たすホスピタル・ギャラリーなどを通して、患者、医療関係者、学生が同じ視点で時間を共有するコミュニケーションの在り方を研究しています。産学連携部門「プライドポテトJAPAN 金沢の甘えび」パッケージデザイン・プロジェクト株式会社湖池屋との連携研究として2020年から行われているプロジェクトです。「日本の誇り」をプライドポテトにのせて発信することで、日本の風土・文化により育まれてきた歴史や精神に象徴される日本の素晴らしさを世の中に広めるプロジェクトで、金沢を代表する甘えび味の商品パッケージデザインを学生たちが制作し、金沢市内の小学生や市民の投票結果を踏まえ最終案が商品化されています。毎年、全国販売され好評を得ています。メガネのデザイン・プロジェクト福井県眼鏡協会との連携によるプロジェクトで、もとをただせば「めがね部」という学生が主体のクラブ活動に端を発し2003年から継続されている研究です。研究成果やノウハウは先輩から後輩へ引継がれ蓄積されており、商品化の実績もあります。メガネの世界的な産地である福井県鯖江市の世界トップクラスの技術、品質、信頼性と学生ならではの創造性の融合により、産地の活性化にも貢献しています。知財管理部門
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