神戸大学 法学部案内 2018
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 どこに行っても海を見ると、かつて法学部から眺めた神戸の町とその向こうに広がる海を思い出します。教授を唸らせたい一心でゼミの発表準備に徹夜した朝も、授業後に仲間たちと議論を続けて六甲台を下った夕も、そこには変らない海辺の町がありました。ただ、あの阪神・淡路大震災では、友人たちを失った私たちに寄り添うように、その夜の眺めも、光を落としました―当時、私は、五百旗頭真先生の日本政治外交史ゼミに入ったばかりでした。国家の根本的任務が国民の生存を守ることにあるという当たり前の事実を、実体験したからでしょうか。ゼミ生は熱心で、先生はそれ以上に真剣でした(これが原点となって、私は外交・安全保障研究者の道に進みました)。こうして大学が元気を取り戻すにつれ、神戸の夜景にも少しずつ灯りがともっていきました。卒業後も、海を眺めては、このときの情景を思い出し、前に進むことができたように思います。神戸大学法学部は、素晴らしい眺望とともに、一生涯の勇気をあなたに与えてくれるでしょう。村上友章さん兵庫県立宝塚北高校出身。1997年神戸大学法学部卒業、2004年に神戸大学大学院国際協力研究科修了。現在、流通科学大学経済学部准教授。「自衛隊の災害派遣の史的展開」『国際安全保障』41巻2号で、『国際安全保障』最優秀新人論文賞を受賞。 私が神戸大学法学部に入学したのは、2002年4月でした。それから、2015年3月に退職するまで、13年間も神戸大学法学部・法学研究科にお世話になりました。 私が、神戸大学法学部を選択した理由は、その圧倒的な教員の質にありました。実定法学や政治学はもちろんのこと、法社会学、法哲学、法制史、外国法や国際関係論など、あらゆる法学関連分野において、第一線の研究者が揃っており、その点では、国内でも5本の指に入るのは間違いない、と考えたからです。そして、その伝統は今なお継続されています。幅広い分野に優秀な教員が配置されていることは、学生にとってみれば、非常に多くの選択肢が提供されていることを意味します。私も、現在の専攻は行政法ですが、学部時代には、商法や国際経済法のゼミにも参加していました。また、法科大学院を経ることにより、法曹実務家になる道も得ることができました。神戸大学法学部は、皆さんの豊かな将来に向けて、無限の選択肢を提供してくれる最高の教育・研究機関であると私は考えています。海道俊明さん国立大阪教育大学附属高等学校池田校舎卒業。2007年神戸大学法学部卒業。2009年同法科大学院を修了し、同年、司法試験合格。2011年神戸大学大学院法学研究科・法学部助教。現在は、近畿大学大学院法務研究科にて行政法を担当(講師)。2016年より法務省司法試験予備試験考査委員。「違法性承継論の再考」(自治研究)など執筆。 私は、法学部に入学し、学部3年次から英米法ゼミに所属しました。そこでは医療に関する法的・倫理的問題について日米比較をしつつ幅広く学び、議論をしました。ゼミ活動を通じて研究の難しさと楽しさを覚え、より専門的な研究をするために大学院に進学しました。大学院では、指導教授のご指導の下で自身の専門分野の研究を深めることができただけでなく、他分野を専攻する院生との交流を通じて自身の視野を広げることができたと思います。 また、文化系部活動の一つである書道研究会に所属し、課外活動にも精力的に参加しました。特に、音楽に合わせて書を創作する「書道パフォーマンス」活動では、学内行事に加え、自治体が主催するイベントに参加させていただくなどの経験を通じて、地域社会の中で学ぶことも多くありました。 神戸大学には、学問、課外活動問わず幅広い経験を積む機会が用意されています。ここでの経験はみなさんに「絶景」を見せてくれることでしょう。本多隼平さん2015年3月 神戸大学卒業。2017年3月 神戸大学大学院法学研究科理論法学専攻 専修コース修了。2017年4月 本田技研工業株式会社 入社。大学院研究者コース・専修コース 法学部卒業の後、法学・政治学の研究者になることを志望する人は、大学院でさらに学ぶことになります。また、幅広く高度な内容の専門知識・能力を身につけ、それを社会に出て活用しようとする人にとっても、大学院での研究は有用なものとなるでしょう。神戸大学大学院法学研究科では、このような人々に向けて、研究者コースと専修コースとを設け、様々な分野で最先端の研究をするための研究環境を整えてきました。2004年の法科大学院設置後も、皆さんの多様なニーズに応えるべく、専攻の再編や情報システムの整備などを進めています。本研究科には、留学生や、社会人として活躍中の学生も数多く在籍していますので、多様な学生との交流を通じて視野を広げることもできるでしょう。本研究科を巣立った多くの方々が、研究者として学問の道を究め、あるいは企業に就職したり公務員として活躍したりしています。そのような先輩方に続いて法学研究科で学んでみようと考える、意欲あふれる皆さんを、教員一同お待ちしております。詳細は、本研究科のウェブサイトをご覧ください。(巻末参照)神戸大学法学部の特長④ 多様に開かれている進路1212

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