神戸大学 法学部案内 2018
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政治学を学ぶ栗栖薫子 教授 政治学・国際関係論は、国内外において政治のあり方を問う学問です。私たちが生きている地域、国、世界は様々な問題に直面していますが、それらに対処していくためには、様々な人々や集団の利害を調整して、望ましい解決策を生み出していく政治が求められます。 望ましい公共の利益とは何か(政治哲学)、地方・国単位の意思決定はどうあるべきか(政治過程論)、国家間の政治はどうあるべきか(国際関係論)。具体的には、国内の経済格差を解消するのがなぜ難しいのかという問いから、地方自治のあり方、テロリズムを引き起こす原因は何か、地球環境問題の解決というテーマにいたるまで、私たちの社会が直面する重大な問題を扱います。 こうした問題を考えるためには、データや資料をもとに過去の歴史から学び、現状を実証的に分析することが求められます。さらには、現実を批判的に思考する能力や、それを公共の議論にのせるためのコミュニケーション能力を高め、日本や世界で活躍する人材を輩出することが教育目標です。 神戸大学法学部では、法学と政治学を学ぶことができます。法学には、現代の日本の法(憲法・民法・刑法・商法・民事訴訟法・刑事訴訟法の「六法」など)を基に、紛争の合理的解決を学ぶ「実定法学」、国際条約や異なる国の個人や企業の間の法的問題を学ぶ「国際法学」、法を社会学・哲学・歴史学などの手法を用いて考える「基礎法学」が主に含まれます。政治学には、国や地方での意思決定の仕組みや動態について学ぶ「政治過程論」、グローバルな課題や国際的な問題に取り組む政治について学ぶ「国際関係論」、望ましい公共の利益とは何かについて考える「政治理論」、現状を生み出してきた過去の実態を探る「政治史」などが含まれます。 神戸大学法学部では、各分野を代表する研究者が質の高い教育を提供しています。また、昨今のグローバル化の進展に対応できるよう、在学中の留学制度なども充実させています。法学を学ぶ角松生史 教授 「法律学の学習」と聞いて、皆さんはどのようなイメージを持つでしょうか。「六法全書を暗記する」姿が目に浮かぶ人も少なくないでしょう。でも、「暗記」は、全く必要でないわけではありませんが、学習のごく一部に過ぎません。そもそも日本には、国会が定めた法律だけでも1967件、政令・省令等をあわせると8307件もの法令が存在します(2017年3月1日現在)。これだけの数の法令の細かい条文を覚えきれるわけもありません。 「暗記」よりずっと重要なのが、意味を理解するための「スキル」の習得です。ある条文の意味について、同じ法律の他の条文や他の法律との関係を考えた上で理解するためのスキル、見解が分かれる場合に議論して相手を説得するためのスキル、これらの習得が法律学学習の目標になります。 現代社会では、皆さんの想像以上に、さまざまな局面で法律が大事な役割を果たしています。法律専門家をめざす人はもちろん、それ以外の人々にとっても、上のようなスキルは重要な意味をもつでしょう。神戸大学法学部で学ぶ22

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