神戸大学 統合報告書 2020
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2019年に神戸市・産業界とともに提案した「神戸未来医療構想」が内閣府の地方大学・地域産業創生交付金事業に採択されました。それを受け、リサーチホスピタルである医療機器のニーズを正確に捉え、ICCRCでの最先端の医療機器開発がさらに加速します。医療現場と機器開発分野の企業が一体となるリサーチホスピタルは、国内でほぼ例がありません。この連携を強化することで、医療機器のニーズをとらえ、現場に役立つ機器の開発をスムーズに進められます。現在、海外製が多くを占める医療用ロボットの分野で開発が進めば、神戸発の大きな経済波及効果が見込まれ、また医療分野における卓越研究者の集約、若者の就業促進を図ることができます。最先端の医療機器開発拠点へ医工融合人材の育成 医工融合人材育成のための異分野共創によるコース、専攻、学科の設置を計画中です。医療機器開発には、医療現場に精通し、かつ先端工学技術の知識を持った融合人材が必要です。医学と工学、保健学の教育、さらには、アントレプレナーシップ教育、データサイエンス教育をあわせた異分野共創・協働教育を行う先端的・独創的な研究教育拠点を形成する予定です。海外からもトップ人材を招いて世界水準の卓越研究と産学共創教育を行い、先端的医療機器開発において能力を発揮できる人材育成を目指しています。 また、ICCRCの館内に、未来医工学研究開発センターを設置しました。今後、メディカルデバイス工房として、学生、医療従事者、研究者、企業人が利用し医療機器の開発・実証・改良の場として活用されることが期待されています。23Project and Strategy

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