神戸大学 統合報告書 2020
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「専門性」と「アウトプットする力」の習得おかもと たつき大学院経済学研究科博士課程前期課程を2017年に修了。IFEEK1期生。現在は大手金融機関に勤務。卒業生 私はグローバル人材とは、海外の考え方や文化、そしてその背景を理解した上で、日本人としてのアイデンティティと専門性に基づき、海外の方々と対等に議論できる人材と考えます。 交換留学期間を含め、最短5年で学部及び大学院を修了する5年一貫経済学国際教育プログラム(IFEEK)では、「専門性(経済学)」と「アウトプットする力(英語)」を短期間で集中して身に付けました。加えて、ヘント大学(ベルギー)での交換留学中の経験は現在の自身の考え方や国際感覚にも通じています。例えば、国際機関でのインターンシップでは、日本とベルギーの産業調査を実施しましたが、その際は実際のビジネスの場での議論の難しさや高度な専門知識の重要性を痛感し、大学院での金融政策に関する研究のモチベーションとなりました。また、パリのシャルリー・エブド襲撃事件では、事件に対するベルギー人の関心の大きさを肌で感じ、日本人としての自身の視点を客観視するきっかけとなりました。 IFEEKでは先生方の手厚いサポートのもと、留学の準備だけでなく、自身の目標やそれに向けて何をどの程度勉強するのか、「勉強する根拠」を常に明確に持って学修できました。プログラムを通して得た知識や経験は、就職活動に留まらず、専門性の高い現在の業務にも活きています。社会のなかで、神戸大学は、これまで培ってきた国際的な基盤を活用しながら、新しいグローバル教育の方向性を模索していきます。そして、世界に目を向け、多様な価値観を尊重し、多文化社会を真に理解することによって、社会を根底から革新するような価値を創造し、地球的課題を解決できる人材をこれまで以上に育成していきます。31Project and Strategy

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