神戸大学 統合報告書 2020
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いざというときの救急医療、日々を見守る子育て支援地域根 神戸大学大学院医学研究科内科系講座小児科学分野こども急性疾患学部門(現・こども急性疾患学部門小児急性疾患学領域)は、神戸市の協力のもと、2009年10月に設置されました。大学で培った最先端の知識や技能を小児医療の最前線で展開し、その成果を地域医療に還元するとともに、新たな知見を全国に発信することで、小児救急医療の推進に寄与しています。 2010年12月には、神戸こども初期急病センターが開設され、こども急性疾患学部門の研究所が併設されています。同センターでは、夜間・休日における子どもの急病に神戸大学の医師も対応しています。医療活動以外にも、子どもの急病対処方法などの子育て支援啓発事業を行っており、当部門と同センターで連携をとり、神戸市民の安心の子育てや子どもの健やかな育成に貢献しています。豊富な臨床情報を元にした臨床研究 年間2万5000人以上の子どもたちが受診する同センターは、神戸市や近隣市町村の夜間・休日の救急医療を一手に引き受けています。その豊富な臨床情報、検査データ、余剰検体を活用し、小児急性疾患の特徴、重症児の対応と経過調査、ワクチンの有効性評価など、独自の視点で研究を進めています。公開講座や講演会の開催小児急性疾患の研究・診療の成果を社会へ発信し、急性疾患の予防や安心できる子育てを支援する活動の一環として、地域住民、小児科医向けの公開講座や講演会を開催しています。34

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