神戸大学 統合報告書 2020
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戦略企画本部大学を取り巻く社会的経済的環境が厳しさを増すなか、大学全体の戦略に関する企画立案機能の強化を目的に「戦略企画本部」を設置しています。教育や研究、またそれに付随する人事・財務などの大学全体に関わる戦略の企画立案を一元的に行うことで、研究大学として質の高い論文や先端研究を生み出すとともに、世界に通用する人材を育成し、大学の価値創造を加速していきます。戦略企画本部の体制戦略企画本部の主な取り組み神戸大学が戦略的に取り組むべき重要事項に係る企画および立案、総合調整を行う。本部のもとに以下の4つの室を設置している。研究戦略企画室:研究に関する基本的戦略の立案を行う教育戦略企画室:教育に関する基本的戦略の立案を行う財務戦略企画室:財務に関する基本的戦略の立案を行う戦略情報室:基本的戦略の立案その他神戸大学における戦略的な取り組みの立案のために必要な調査・分析を行う特命作業部会(WG):特定事項について、調査・審議を行う昨年の『神戸大学統合報告書2019』にて、世界で初めて体系化した価値創造教育を行う「神戸大学バリュースクール(V.School)」[p.61]の構想を紹介しました。その後、戦略企画本部員に加え、意欲ある教職員を募り、V.Schoolの運営組織の構築や人員の配置といった運営母体の整備に必要な協議を重ね、2020年4月にV.Schoolを設置しました。新型コロナウイルスの世界的な流行により、予定していた形で教育プログラムを開始することは難しくなりましたが、オンラインツールを最大限に活用し、企業等と協働しながら様々な価値創造教育を実施しています。神戸大学では新たな取り組みとして2019年から「海神プロジェクト」[pp.10~11]を始めました。プロジェクト始動にあたり、戦略企画本部では部局を超えた全学的な組織整備に取り組んでいます。まず、2019年10月に「うみともいき海共生研究アライアンス」を設立しました。さらに、2021年に設置を予定している新学部「海洋政策科学部」の整備や、新しい練習船の建造も進めています。そして、これらの取り組みによって、海を基軸とした教育と研究の強化、海洋立国の基盤となる研究開発の推進、海洋立国をリードする人材育成が可能となります。神戸大学のグローバル戦略を推進すべく、学生の海外留学支援と安全な管理を目的とした「GEMs(神戸大学グローバル教育管理システム)」を2018年4月に導入しました。また、国際教育の面では、グローバル人材の育成を目的とした複数の学問領域を横断する学際的な大学院教育を推進する「学際教育センター」を2019年10月に設置しました。現在のコロナ禍においては、留学生の受け入れは難しい状況にありますが、with/postコロナ社会を見据え、従来の宿舎にはないグローバルな環境を提供する国際宿舎の整備に向けた検討を進めています。V.Schoolの設置海神プロジェクトに係る組織整備グローバル化に向けた体制整備学 長特命作業部会(WG)戦略情報室財務戦略企画室教育戦略企画室研究戦略企画室戦略企画本部 本部長:総括副学長制度改革、促進施策学部・研究科・研究所・センターなど:戦略に基づいた教育研究を実施する44

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