神戸大学 統合報告書 2022
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2016年  ■医工の先端融合研究環を設置                  2017年  ■国際がん医療・研究センター(ICCRC)を開設             神戸医療産業都市と連携して次世代医療、新規医療機器の研究・開発を推進2018年  ■統合型医療機器研究開発・創出拠点(MeDIP)を開設        2019年  ■未来医工学研究開発センターを開設                     ■AMED次世代医療機器連  携拠点整備等事業に採択  医療機器のリカレント開発  人材を育成、国産医療機器  開発のエコシステムを提唱     ■「神戸未来医療構想」が内閣  府の地方大学・地域産業創  生交付金対象事業に採択  新専攻設置と新学科設置  を構想 本学では2023年4月より、医療機器開発人材の育成を目的とした、大学院医学研究科医療創成工学専攻(英語名称:Graduate School of Medicine Department of Medical Device Engineering)を設置します。日本では創造的開発人材の不足や開発環境等の問題から医療機器の初期開発が機能せず、医療機器開発の停滞を招いており、長寿社会を迎えた国民の健康寿命延伸への期待のみならず次世代の成長産業としての役割からも国産医療機器開発の強化が喫緊の社会的要請となっています。新専攻ではこれらの社会的要請に応えるため、医療機器の初期開発を担うとともに実践の中で医療機器の開発人材を育成します。本学はこれまでにも国産医療機器開発を加速するための様々な取組を推進してきました。これらの実績をベースに新専攻の教育プログラムを提供する予定です。  部門横断的なプロジェクトベースの医工研究を行う体制を構築  国産初の手術支援ロボットhinotoriTMの上市に貢献  複数の研究科が集い、臨床ニーズを起点とする医療機器開発を強化新専攻では、医学、工学、知財関連などの総合的な知識を駆使して革新的医療機器を構想し、医療機器開発を主導することができる創造的開発人材の育成を目指しています。そのためには開発現場での経験が不可欠です。「創造性教育」「集合知」「現場主義」をキーワードに、実際の医療機器開発のチームに所属し、実践の中で医療機器の開発力を鍛えます。アウトプット=実践を重要視し、修士課程では初期開発から薬事相談、保険収載相談、博士課程では実際の開発まで取り組む予定です。今後は大学院のみならず、医学部内に医療機器開発のための新学科の設置を計画しています。この新専攻・新学科を医療機器の初期開発および実践教育の場とし、世界を牽引する医療機器の価値創造を行いたいと考えています。神戸大学の国産医療機器開発と人材育成実践重視の教育プログラムで創造的開発人材を育成21社会の要請に応える医工学新専攻の設置医学研究科 福本 巧教授TOPICS「人材」を創る

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