This is SHINDAI 神大生による等身大の受験アドバイス本
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その5. 気持ちの共有、相談に乗ってくれたこと 「別にアドバイスをくれるわけではないけれど、自分の長い愚痴にただうなずいてくれるだけでうれしかった」「共通テスト後、精神的にしんどかった時に受験校をどうするか一緒に話し合ってくれた」といった声がありました。気持ちに寄り添ってくれたり、親身に相談に乗ってくれたりすることが心の安定につながります。また、「受験合格後に、母が泣いていたときはうれしかった」という声もありました。自分と同じ気持ちを共有してくれていたという実感は、うれしいものですね。また、普段は干渉しすぎず、暗かったり悩みを打ち明けたりした時に話を聞いてくれるくらいの距離感が楽だと感じる受験生も多いです。 ここからは少し、心が痛くなるような記述が続きます。しかし、もしかしたら我が子も同じことを 思っているのかもしれないという気持ちをもち、目を背けずに読んでいただきたいです。 その1. 志望校・勉強・結果等の口出し 自分の勉強計画や模試で出る偏差値についてあまり詳しく知らないのに、「この大学にした方が良い」や「今のままじゃだめじゃない?」などと言われることを不快に感じるようです。「このままじゃいけないのは自分が一番わかってる!」という声もありました。また、塾で夜遅くまで自習して帰ってきた際に、「早く帰って来なさい」と注意されることも不快な言葉として挙がっていました。心配してくれている気持ちはありがたいのですが、一人ひとりに合った勉強スタイルがあるので、そこは見守ってくれるとうれしいですね。 その2. 志望校を言いふらすこと これは他人にはもちろんのこと、親戚にも言ってほしくなかったという声がありました。自分の志望校を身近な人以外に知られることでプレッシャーを感じ、過度な期待をもたれているような気持ちになって、つらくなることもあります。 その3. 的外れな励ましや声掛け ただ愚痴を聞いてほしかっただけなのに、反論やアドバイスをされたり、周りの子と比較しながら話をされたりすることがつらかったという声がありました。『保護者にしてもらって嬉しかったこと』にもありましたが、子どもはただ気持ちに共感してほしいという思いで悩みを話していることも多いです。 その4. 家庭内で問題があったこと この問題は具体的に言うと、両親の不仲や、兄弟・姉妹の問題です。受験以外のことも悩みの1つになっていたという声が少なくありませんでした。直接的なサポート・声掛けも大事ですが、その子 自身が居心地よく感じる家庭環境を整えておくことも、心の安定につながるようですね。 ★保護者にされて嫌だったこと 92

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