神戸大学広報誌『風』 Vol.20
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第二の取り組みは、最初にお話ししたデジタルバイオ&ライフサイエンスリサーチパークの形成です。本学のフラッグシップである5つの重点領域(バイオものづくり、医工学、先端膜工学、健康長寿、社会システムイノベーション)の研究拠点を、日本最大のバイオメディカルクラスターである神戸医療産業都市に集結させ、デジタルバイオ&ライフサイエンスリサーチパークを開設します。いま大学には、地域の資源をうまく活用しながら、世界に向けてより競争力の高い技術や産業を作っていくことが求められています。この構想の中で神戸市とより進化した形で連携していきます。神戸医療産業都市には多くの企業や研究機関が集結しているので、そこで神戸大学が主体的に、地域と一体化した連携体制を作っていきます。その際、5つの拠点をつなぐコーa   ディネーションオフィスを設置します。プロジェクトマネージャーやイノベーションクリエイター、知財戦略の立案者などのスペシャリストを学外から雇用して、5つの拠点全体のマネジメントを行います。ここは責任重大なポジションになりますが、通常の研究費ではできないこうした人材の登用ができることが、今回の経営改革事業のポイントです。また、重点項目であるカーボンニュートラルとウェルビーイングの推進本部を作り、拠点の取り組みを全学に展開し、共創研究を推進していく体制を整えました。コーディネーションオフィスのマネジメントによって拠点間の相乗的効果を最大化し、社会的に大きな課題を解決していくために、取り組みを学内全体に広げていきます。この取り組みにより、カーボンニュートラルとウェルビーイングの課題において、神戸大学が日本をリードしていきたいと考えています。第三の取り組みは、有能な人材の創出です。いま日本では博士課程の学生が減っており、彼らに対する経済的な支援が非常に重要になっています。そこで神戸大学では、博士課程に進む意志がある優秀な学生には、修士課程から一貫した経済的支援を行う「M&D卓越研究者一貫支援・養成プログラム」を構築します。諸外国にはこうした支援がありますし、国はドクター(博士Specil Topic神戸大学のフラッグシップを神戸医療産業都市に集結修士課程から若手教員までシームレスに経済的支援デジタルバイオ&ライフサイエンスリサーチパークを構成する各拠点デジタルバイオ&ライフサイエンスリサチパクを構成する各拠点デジタルバイオ&ライフサイエンスリサチパクを構成する各拠点06kaze Vol.20バイオものづくり研究拠点バイオ×デジタルを中核とした融合型最先端プラットフォームを構築・集積することで産学官連携による研究開発を推進し、先端バイオ工学における教育研究実績や、関係機関との連携協力関係を基盤として、多様な有用物質のバイオプロダクションの実現等のイノベーションを創出し、バイオエコノミーを牽引する。医工学研究拠点医工学における分野融合型の研究等の成果を完全にシームレスに融合し、国際競争力の高い先端的医療機器を開発するためのニーズ抽出から解決法の概念創出、検証及び事業化戦略までを行うとともに、これに資する人材を育成する。先端膜工学研究拠点先端膜工学に関する研究を、先端膜工学センターをはじめ建築学系、市民工学系、電気電子工学系、機械工学系、応用化学系の各方面から集中的に実施し、多角的研究の相乗効果により、先端膜工学に関する世界的研究拠点として、神戸の地において世界先導型の教育と研究を推進する。健康長寿研究拠点大学ならではの広い視野と総合知をもとに、産官学民の力を連携・協働させ、ウェルビーイング推進本部・ウェルビーイング先端研究センターを設置。社会全体のウェルビーイングを高める「ウェルビーイング異分野共創モデル」を発信し、持続可能な社会をリードする世界トップレベルのウェルビーイング推進拠点を目指す。社会システムイノベーション研究拠点社会問題を解決するためには、科学技術イノベーションが社会に受容されるよう、社会システム自体にイノベーションをもたらす必要がある。社会を社会制度、科学技術、市場の3層から構成されるシステムと捉える理念に基づき、社会問題の解決と、世界最高水準の学問的な社会システムイノベーション総合研究拠点を形成する。優秀な人材とベンチャーを育て上げ複雑な社会課題を解決する

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