神戸大学 農学部・大学院農学研究科 2021-2022
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18地域連携センターは、地域と大学をつなぐ連結点となり、課題解決や価値創造を図ることを目的としています。その使命は、1)農学研究科が有するあらゆる知をもって、地域の課題解決に貢献すること、2)大学生および地域の人々に、現場での経験に根ざした学習の場を提供すること、そのうえで、3)新しい知を創造し、世界と日本の地域の内発的な発展に寄与することです。そうした使命に応えるため、丹波篠山および東播磨に設けられたフィールドステーションとともに、次のような課題に取り組んでいます。一つ目は、地域共同研究です。研究員が中心となり、自治体や住民団体、NPO、協同組合などとともに、地域の課題解決や持続的発展に寄与する調査研究を実施しています。また、農学研究科の研究者が地域の様々な主体と連携して進める共同研究の仲介や支援を行っています。二つ目は、地域交流活動です。地域と大学で知を共有・創出する実践活動を推進します。食や農の現場におけるボランティア活動や学生団体の支援、地域に関係する資料や文献の収集・公開、フォーラムやネットワーキングのイベントなどを行っています。三つ目は、相談・情報発信です。大学と地域の連携に関する相談対応および情報発信を行っています。相談内容は、学生の地域活動、共同研究、事業への協力や助言の依頼など、様々です。また、ホームページ(http://www.edu.kobe-u.ac.jp/ans-chiiki/)やSNSを通じて、日々の取り組みを発信しています。最後は、「食農コープ教育プログラム」です。生産者や生活者の立場から地域の実態を学び、それらの課題を解決する実践力の養成を目指した教育プログラムです。丹波篠山市の農家・農村に学ぶ「実践農学入門」と「実践農学」、兵庫県、農林水産省、JA兵庫中央会と連携して行う「兵庫県農業環境論A、B」を開講しています。地域連携センター地域共同研究地域交流活動相談・情報発信食農コープ教育RCFSSでは、(1)免疫系腸管モデルと(2)培養系大腸フローラモデルの2つのin vitro試験系を組み合わせたヒト腸内環境を模した「腸管モデル」(Kobe University Human Intestinal Model [KUHIM])システムを構築し、KUHIMをコア技術として食品の機能性・安全性を検証する教育研究を推進しています。さらに、令和元年度からは、食料安全保障分野にもウィングを広げ、食料の安定供給に関わる教育研究にも取り組んでいます。また、学内教育研究機関だけでなく、兵庫県、神戸市、(独)農林水産消費安全技術センターや大手食品企業、そして東京大学食の安全研究センターを始めとする全国の食の安全にかかる教育・研究センターと協働・連携して食の安全・安心に向けた研究や社会活動を進めています。詳細はホームページをご覧ください。(http://www.research.kobe-u.ac.jp/ans-foodss/index.html)食の安全・安心科学センター(英称:Research Center for Food Safety and Security [RCFSS])は、 食の安心に寄与するため、食の安全に関する科学的理論・技術のグローバルスタンダード樹立を目指した総合研究領域を開拓することを目的として、平成18年4月に設立されました。食の安全・安心科学の理論・技術を創出する我が国の大学機関で初の食の安全に関する教育・研究センターです。食の安全・安心科学センター8連連続嫌気培養装置リアルタイムPCR装置高速液体クロマトグラフィー

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