神戸大学 法学部案内 2022
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 卒業後の進路としては、金融・保険や官公庁をはじめとする就職以外に、法科大学院に進学し、法曹(裁判官、検察官、弁護士)を目指すこともできます(過去3年間の進学者:106名)。以下では、各分野で活躍されている先輩方から、入学希望の皆さんにメッセージをいただきました。卒業生からのメッセージ法科大学院 法学部を卒業した後、さらに専門的な知識を身につけて実務法曹(裁判官・検察官・弁護士)になるためには、法科大学院を修了して司法試験に合格する必要があります。 法科大学院は、法律の基礎的な知識を有している人であれば2年で(法学既修者コース)、法律の勉強を新たに始める人は3年で(法学未修者コース)、修了できる課程です。法学部で法律を中心に学んだ人であれば既修者コースに、法学部では政治や国際関係を中心に学んだけれども法曹を志すのであれば未修者コースに、入学することをお勧めします。 早期に法曹実務家への道を歩み始めたい人は、法学部に3年間在学した後、直ちに法科大学院へ進学しようとする学生を支援するためのコース(法科大学院進学プログラム(法曹コース))に登録することができます(P7参照)。法律学の学習が進んだ学生は、3年で学部を卒業する「早期卒業」の制度や、学部に3年間在学した後、卒業を待たずに法科大学院の入試を受けることができる「3年次飛び入学」の制度を利用して、3年生のときに法科大学院の入試を受けることができます。特に、昨年度から始まった、法科大学院進学プログラム(法曹コース)修了(見込)者は、特別の入試制度に合格することにより、連携する神戸大学法科大学院に入学することができます。これらの入試制度の詳細については、法科大学院のウェブサイトをご覧ください。また、2023年から法科大学院生は在学中に司法試験の受験が可能となります。 神戸大学法学部の教員の多くは、法科大学院でも授業を担当していますので、進学相談にも応じます。法律の専門家を目指す皆さんを教員一同お待ちしています。津久井進さん兵庫県立長田高校卒業。1993年神戸大学法学部卒業。1992年司法試験合格。弁護士法人芦屋西宮市民法律事務所・代表弁護士。兵庫県弁護士会会長(令和3年度)。様々な弁護団に所属。主な著書「大災害と法」(岩波新書)、「Q&A被災者生活再建支援法」(商事法務)ほか。 私は兵庫県で弁護士をしています。弁護士登録をしたのは阪神・淡路大震災の起きた平成7年のことでした。現在、東日本大震災など災害の被災者への法的支援や、様々な事故の被害者の救済に取り組んでいます。こうした活動のきっかけは3つあります。ひとつ目は、大学の授業で「法」は人を救う道具だということを学んだこと、2つ目は、法律相談部での活動を通じて市民の悩みに寄り添う喜びを知ったこと、3つめは、阪神・淡路大震災の後に大学の震災サークルでボランティアに参加してもっと人の役に立ちたいと感じたことです。大学生活での経験は、時間が経つほどに宝物だと思う気持ちが強くなっています。神戸大OBであることは私の誇りです。神戸大学法学部の特長④多様に開かれている進路1010

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