神戸大学 理学部・大学院理学研究科 2021
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研究内容応用数理講座 理学、工学、計算機科学、経済学などの分野で応用される数学を確率論、代数学、計算数学、数理物理などあらゆる数学を使って研究しています。確率数理:でたらめなものの中に潜む多くの謎を解き明かす担当教員:福山克司 確率論とは気体分子の運動や市場価格の変動などのランダムな現象を研究する研究分野ですが、膜の固有振動・熱の伝播などの一見ランダムさと無縁そうに思える物理現象の記述・理解にも応用されるなど、確率論は数学の多くの分野で重要な研究手法の一角をなしています。ここでは、ランダムな運動や揺らぎ、数学的対象にひそむランダムさに関わる数理的構造について、確率論的手法による教育研究を行います。計算数理:計算機科学と数学の融合担当教員:高山信毅、青木 敏、松原宰栄 20世紀後半には、電子計算機、プログラミング、計算数学、計算機による数学の他分野への応用が相互に関連し合いながら発展してきました。最近話題となっているのは、代数幾何、整数論の情報伝達技術への応用などです。また数学ソフトの発展により、数学者の研究スタイルなども大きく変化してきています。ここでは、数理科学に現れる計算方法、その計算機上での効率的実装と計算機代数システムの開発及びそれらの代数、代数解析、数理物理、統計学などへの応用に関する教育研究を行います。種数1のトリノイド卒業・修了後の進路 数学科卒業後、半数以上は大学院に進学しており、就職する人は一般企業、保険会社、学校関係に行っています。一般企業では、システムエンジニアになる人が多いようです。このシステムエンジニアというのは、例えば製造業などで従来は人の熟練によって生産効率を上げていたことを、コンピューターによって管理できるようにする仕事です。保険会社では、アクチュアリーを目指す人が多いようです。このアクチュアリーというのは、保険金が適正であるよう客観的根拠を持って算出する仕事です。 大学院前期課程修了後、1~2割は後期課程に進学しており、就職する人は一般企業、銀行、保険会社へ行くほか、教員になる人も多いです。大学院後期課程修了後には、研究職に就く場合が多くなっています。大学院博士課程前期課程(修士)修了生の進路(2018~2020年度)本学大学院 4他大学大学院 2民間企業 45教員・公務員 2その他 4学部卒業生の進路(2018~2020年度)本学大学院 41他大学大学院 4民間企業 24教員・公務員 6その他 134色で塗られた5彩色可能結び目3次元問題に対するマルコフ基底の要素のイメージ11

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