神戸大学 理学部・大学院理学研究科 2021
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教育の特色 ̶ 物理学専攻 ̶ 物理学の目標である宇宙から物質の構造、素粒子に至る広いスケールでの物質の理解は、20世紀最大の人類の知的所産である量子力学を中心として発展し、今日までの高度に進化した科学技術文明を生み出す原動力となってきました。物理学専攻では、その根幹となる、物質の根源を追求する素粒子物理学と、物質の様々な形態と性質を研究する物性物理学の2つを教育および研究の柱としています。 当専攻のカリキュラムは、この2分野に関連した講義の中からそれぞれの専門分野に応じて系統的に受講することにより、物理学の基本に関わる知識から、高度な先端的研究にも対処できる柔軟な知識を得ることができるように組まれています。また、特に実験関連の分野では、学内に整備された実験施設はもとより、加速器や大型実験施設を持つ国内外の研究機関との共同研究を積極的に進めており、大学院生もそれらに参加して現代の物理学の最先端に接することができます。これらを通して、物理学的な素養を持つ高度職業専門人、さらには優れた研究能力を持つ研究者や大学教員の養成を目指した教育研究を行います。 ̶ 物理学専攻 ̶ 全ての大学院生は、講義の受講の他に、入学時から下記いずれかの研究分野に属して教員の指導のもとに研究を行います。修士課程では、第1学年では講義の受講を通して幅広い物理学の基礎知識を身につけるとともに、各人について定めたテーマに対する研究を始めます。例えば、輪講などを通して基礎物理に対する理解をさらに深めたり、実験分野では実験技術の取得をするなどして、研究の準備を進めます。大学院生第2学年では、これら研究テーマについて修士論文に向けての研究に全力を挙げて取り組みます。博士課程では、それぞれが修士課程で身につけた知識とスキルをもとに、テーマを自ら設定して研究を深め、自立した研究者を目指します。各講座の教員と教育研究分野 (2021年6月1日現在、*は兼務教員)理論物理学講座 教授播磨尚朝量子物性論早田次郎宇宙論 准教授園田英徳素粒子理論久保木一浩物性理論西野友年物性理論坂本眞人素粒子理論 助教野海俊文宇宙論粒子物理学講座 教授藏重久弥*粒子物理学竹内康雄粒子物理学山﨑祐司粒子物理学 准教授身内賢太朗粒子物理学越智敦彦粒子物理学 講師前田順平粒子物理学 助教鈴木 州粒子物理学 特命助教中野佑樹粒子物理学物性物理学講座 教授太田 仁*極限物性物理学藤 秀樹低温物性物理学菅原 仁電子物性物理学河本敏郎量子ダイナミクス 准教授大久保晋*極限物性物理学大道英二極限物性物理学小手川恒低温物性物理学松岡英一電子物性物理学 助教髙橋英幸*極限物性物理学博士課程前期課程 先端融合科学特論A(物理学)極限物性学量子物性Ⅰ□先端融合科学特論B(理学)素粒子実験学Ⅰ量子物性Ⅱ 物性論Ⅰ素粒子実験学Ⅱ科学英語 高エネルギー物理学Ⅰ素粒子実験学Ⅲ特別講義 理論物理学Ⅰ素粒子実験学Ⅳ論文講究Ⅰ 量子ダイナミクス素粒子理論Ⅰ論文講究Ⅱ 電子物性学素粒子理論Ⅱ特定研究Ⅰ 低温物性学素粒子理論Ⅲ特定研究Ⅱ宇宙論Ⅰ宇宙論Ⅱ博士課程後期課程 物性論Ⅱ理論物理学Ⅱ 物性論Ⅲ理論物理学Ⅲ 高エネルギー物理学Ⅱ特別講義 高エネルギー物理学Ⅲ特定研究□は全専攻共通授業科目ヘリウム液化機からのヘリウムの汲み出し14

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