神戸大学 理学部・大学院理学研究科 2021
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化学科・化学専攻教育の特色 ̶ 化学科 ̶ 化学科の定員は3年次からの編入学生5人を含む35人で、教員1人当たり約2人と少人数です。化学科ではこの特徴を活かし、教員との密接なつながりの中で創造性を伸ばす教育を行っています。1年生から3年生までは、物理化学、量子化学、無機化学、分析化学、有機化学、生物化学などの基礎的な科目の講義が中心であり、さらに演習との組み合わせによって充分な時間を掛け、理解を深めることができるカリキュラムを組んでいます。また、化学実験では化学物質の取扱い技術を学び、現実に起こる化学現象を直接観察、解析することによって講義で得た知識の理解を深めるとともに、物質に対するセンスを身に付けることができます。4年生では、研究室に入って特別研究を行います。ここでは、“研究内容”に紹介する物理化学・有機化学・無機化学の三つの講座の教育研究分野で行っている最先端の研究に参加することにより、より高度な専門知識と研究技術を学ぶことができます。 ̶ 化学科 ̶ 1年前期には入門科目として物理化学基礎、無機化学基礎、有機化学基礎を設け、以降の化学系科目の履修に備えるとともに、化学の面白さを味わって将来の目標を明確にしてもらうために最前線の研究内容を紹介します。1年後期から3年後期までには、必修科目を通して化学科に必要とされる基礎的な知識、選択必修科目を通して応用的・発展的な知識を身につけることができます。必修科目に指定されている化学実験と特別研究では、体験に基づいた教育を行います。彩りあふれる生活を提供する化学 錬金術にルーツをもつとされる「化学」は、その旺盛な開拓精神を受け継ぎ、新しい物質、新しい化学現象や化学原理を探し求めて、絶えず周りにある学問領域を取り込みながら進化し、私達の生活に直接大きな変革をもたらしてきました。人類がこれまでに化学から受けた恩恵ははかり知れません。その反面、化学が創り出したものが、地球あるいは人間環境に種々の問題を生み出していることも事実です。しかし、私達は新しい切り口からの発想により、これらの問題を解決しつつ、社会に更なる発展をもたらすことができると考えています。本学科・専攻は、世界水準の研究者の養成を行うとともに、社会的要請の高い問題発掘・解決能力を持つ高度な企業研究者の養成を目指すための教育研究を行います。http://www.chem.sci.kobe-u.ac.jp/Department of Chemistry化学実験風景前期(1Q,2Q)後期(3Q,4Q)1年◎初年次セミナー○物理化学基礎◎化学熱力学Ⅰ-1, 2○無機化学基礎1, 2◎無機化学Ⅰ-1, 2○有機化学基礎1, 2◎有機化学Ⅰ-1, 22年◎化学熱力学Ⅱ-1○化学熱力学Ⅱ-2◎化学熱力学演習◎量子化学Ⅰ-1, 2◎量子化学Ⅱ-1, 2◎量子化学演習◎無機化学Ⅱ-1, 2◎無機化学Ⅲ-1○無機化学Ⅲ-2◎分析化学Ⅰ-1, 2◎有機化学Ⅱ-1, 2◎有機化学Ⅲ-1, 2◎生物化学Ⅰ-1, 23年○化学熱力学Ⅲ-1, 2◎化学反応論1○化学反応論2○表面化学1, 2○量子化学Ⅲ-1, 2○分子分光学1, 2○固体化学○分析化学Ⅱ-1, 2○溶液化学1, 2○無機分析化学演習○無機機能化学1, 2○有機構造化学1, 2◎有機化学演習○有機合成化学○生物化学Ⅱ○生物化学Ⅲ◎化学実験Ⅰ◎化学実験Ⅱ◎計算機化学実験4年通年◎特別研究◎は必修科目,○は選択必修科目19

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