神戸大学 理学部・大学院理学研究科 2021
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惑星学科・惑星学専攻教育の特色 ̶ 惑星学科 ̶ 地球の中心から太陽系の果てまでの現象を連続的に取り扱う惑星学科では、学生の皆さんに惑星学の幅広い知識と技能を習得してもらうと同時に、既存の枠組みにとらわれない広い視野と創造力・独自性を養ってもらいたいと考えています。そのためには、学問的基盤となる数学、物理学、地学、化学、生物学などを理解して、その上で野外調査・観測・実験・理論的解析の手法に親しんで欲しいと思っています。もちろん、受け身の姿勢ではこれらを身につけることは困難です。多彩な顔ぶれの教員を十分に利用して下さい。私たちは、いつでもドアを開けて待っています。 ̶ 惑星学科 ̶ 惑星現象の絡繰を知るには、ある程度自然の理(ことわり)を身につけなくてはいけません。これが理学、と呼ばれるものでしょう。ですから、学生の皆さんには、当然のように理学全般に及ぶ基礎を学んでいただくことになります。同時に、惑星進化の過程で起こるいろんな現象を実感・体感することも重要だと考えています。そのために、野外での観察や観測、室内での様々な実験、それに計算機の仕組みを熟知して使いこなす実習などに力を入れています。こうした必要最低限の素養を身につけながら、それぞれの好奇心に導かれて卒業研究を行うことになります。この段階ではまだ本格的な研究とまでは行きませんが、少なくとも楽しい研究の雰囲気は味わってほしいものです。「この星はなぜ地球なのか?」を探求する 「惑星学(Planetology)」は、地球科学と惑星科学を融合した、より包括的な意味を持ちます。私たちは断じて「地球」を捨てた訳ではありません。むしろ、「この星はなぜ地球なのか?」-太陽系惑星の中でなぜ地球にだけ液体の水があり、生命が永続的に存在し、プレートテクトニクスが作動するのか?また、その水はどこから来たのか?- という根源的な問いに答えを出したいのです。そして学生諸君には、多様な惑星現象に対する広範な視野とさまざまな手法を用いた解析能力・論理的思考力、そしてなにより豊かな感性を備えた「惑星人」に育ってほしいと思っています。また、目先の成果ばかりを追い求めるのではなく、「独創的な研究者」として巣立ってほしいと願っています。http://www.planet.sci.kobe-u.ac.jp/Department of Planetology室内実験の様子野外実習前期(1Q,2Q)後期(3Q,4Q)1年◎初年次セミナー◎惑星学概論Ⅰ 惑星学基礎Ⅰ 惑星学基礎Ⅰ演習 古典力学Ⅰ 古典力学Ⅱ◎惑星学概論Ⅱ 惑星学基礎Ⅱ 惑星学基礎Ⅱ演習 古典電磁気学Ⅰ 古典電磁気学Ⅱ2年 惑星学基礎Ⅳ 惑星学基礎Ⅳ演習 惑星物理学基礎Ⅰ  固体地球科学 地球物質科学 惑星学基礎Ⅲ 惑星学基礎Ⅲ演習 惑星学基礎Ⅴ 惑星学基礎Ⅴ演習 惑星物理学基礎Ⅱ 地球惑星進化学 惑星学実験実習の基礎Ⅰ◎惑星学実験実習の基礎Ⅱ 惑星学実習D3年 惑星物理学基礎Ⅲ 惑星学実習A 惑星学実習C 地質学Ⅰ 固体地球物理学Ⅰ 惑星物質科学 宇宙惑星科学 特別講義 惑星学実習B 惑星学実習E 地質学Ⅱ 固体地球物理学Ⅱ 惑星流体力学 大気科学 惑星物理学 特別講義4年前期・後期特別研究 特別講義 論文講究◎は必修科目1Q/2Q/3Q/4Qはクオーター制による4期31

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