神戸大学 医学部保健学科 学科紹介 2021
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理学療法学専攻理学療法とは卒業後の進路について理学療法学専攻では何を学ぶか理学療法とは病気、けが、高齢、障害などによって運動機能が低下した状態にある人々に対し、運動機能の維持・改善を目的に運動、温熱、電気、水、光線などの物理的手段を用いて行われる治療法です。卒業すれば、保健学士号が与えられ、理学療法士国家試験の受験資格が得られます。進路としては、一般病院や医院、リハビリテーションセンター、障がい者・高齢者の福祉施設、保健行政の専門職に就職します。また、理学療法能力をさらに高めるために、大学院博士前期課程(修士課程)に進学していきます。1年次では、神戸大学全学共通授業を通して広い視野で考えることができる教養を高めます。2年次以降の専門科目では、基礎医学(解剖学・生理学・運動学など)と臨床医学(内科学・外科学・整形外科学・臨床神経学・精神医学・小児科学など)を学び、身体機能や精神機能、疾病について理解を深めます。それと並行して、リハビリテーション医学や理学療法学の専門科目を学びます。学内で学んだ知識や理学療法技術をより確かな能力に高めるために、病院や医院で臨床実習を行います。臨床実習では、経験のある臨床教育指導者から指導を受けながら患者さんを担当し、患者さんの失われた機能と残された機能を評価し、活用可能な機能を最大限に引き出す治療技術を修得していきます。授業や臨床実習を通して疑問に思ったことを研究課題として、学生は専攻教員の指導のもとで理学療法研究を行い、論理的な思考を集大成する卒業研究にも取り組んでいきます。理学療法士(PT)とは? リハビリテーション医療の一員として、日常生活活動の再獲得を目標に運動療法や物理療法などの治療手段を用いて、障がい者にアプローチをします。最近では、リハビリテーション医学の枠を超え、障がいの予防、悪性腫瘍および進行性の難治性疾患などによる障がいに対する理学療法、あるいはスポーツ傷害や在宅療養している障がい者への理学療法を行っています。今日、疾病構造の変化や社会の要望に応じて、理学療法分野の診療業務が拡大してきています。理学療法学は実践的な学問で、今後の発展がますます期待されている学問領域です。2021学科紹介10専攻構成

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