神戸大学 大学案内
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本学科では、多文化間の境界を乗り越えるグローバル共生社会を実現するため、高度な外国語の運用能力とICT教育に基づく情報分析力や発信力を駆使して、異文化間のコミュニケーションと相互理解を率先して推し進め、グローバルな課題解決への道筋を社会に発信する能力をもつ人材を養成することを目標とします。この目標を達成するために、「地域文化系」「異文化コミュニケーション系」「現代文化システム系」「言語情報コミュニケーション系」の4つの教育研究の柱を置き、受入留学生を交えた国際共修授業はもとより、多様な語学教育、長期の交換留学制度、国内外でのフィールドリサーチやインターンシップ等、多様なアクティブ・ラーニングを利用して専門的能力を修得できるカリキュラムを用意しています。国際人間科学部Faculty of Global Human Sciences教育をめぐる「常識」を問い直す子ども教育学科では、一年次から学校園での実習を通して実践力を身に付けながら、子どもの育ちと学びについて原理的かつ多角的に学ぶことができます。教育は、誰しもが経験したことがある分野です。それゆえ、教育をめぐる「常識」が日常生活で問われることはあまりありません。しかしながら、私たちが目にしている教育は、普遍でもなければ不変でもないため、原理的かつ多角的に検討する必要があります。現代日本では、絵本を通して想像力を豊かにしたり、昔話に親しんだりすることは、幼稚園や小学校のガイドラインで推奨されており、非難されることはほとんどないと思います。しかしながら、私の専門である児童文学の歴史を繙くと、幼児の空想を助長するという理由で絵本が警戒されたり、非科学的であるという理由で昔話が非難されたりしていたことがわかります。現代日本に認められる児童文学観は、明治期から大正期にかけて形成されたものなのです。このように、教育をめぐる「常識」のなかには、歴史的に形成されたものが少なくありません。もちろん、「常識」を検討する方法には、歴史を繙く以外にも、諸外国と比較したり、数理データを基に分析したりするなど、様々なアプローチがあります。大学では、「常識」を疑う感性を研ぎ澄まし、「常識」を学術的に検討する知性を鍛えてほしいと思います。キャンパスでお目にかかれるのを楽しみにしています。国際人間科学部 准教授目黒 強多文化状況や文化摩擦をめぐる課題に取り組む人材を養成しますグローバル文化学科人々の多様性と異質性を尊重した持続可能なグローバル共生社会の実現を目指し、人間の多様な発達と、発達を支えるコミュニティに関する教育研究を行うことにより、人間がより良く生きるとともに、それを可能にする多様なコミュニティを形成するための能力を身に付けた人材を養成します。この目的を踏まえ、本学科は、人間の心身の発達や人間の最も本質的な特性である表現や行動(アートやスポーツ)の発達など、人間発達の全体像を把握するための基礎的な専門教育を行う「発達基礎」、人間の表現活動やスポーツ行動をリソースとしたコミュニティ形成に関する理論的・実践的な専門教育を行う「コミュニティ形成」の2つの教育研究分野を置いています。本学科の専門教育の特色は、人間発達を多面的に捉える学際性と総合性とともに、国内外でのフィールド学習や現場実践、スタディー・ツアーを採り入れたアクションリサーチ型の実践的教育を推進する点にあります。人間の発達とそれを支えるコミュニティの実現に取り組む人材を養成します発達コミュニティ学科人間と環境の調和に根ざす持続可能なグローバル共生社会の実現を目指し、身近な環境から地球環境に至る幅広い環境について、様々な問題を発見・立論し、解決に導くために必要な能力を身に付けた人材を養成します。この目的を踏まえ、本学科は、環境の成り立ちを解析し、課題を発見・立論するために必要な基礎科学の専門教育を行う「環境基礎科学」、環境改善のための技術・システム、政府・自治体の政策、教育と市民参加、企業・NPO・NGO等の活動に関する専門教育を行う「環境形成科学」という2つの教育研究分野を置いています。本学科の専門教育は、高度の学術を重視すると同時に、国内外でのフィールドワークと多彩な調査、最先端の科学実験などをともなう活動的な教育研究を進め、さらに、多様な環境改善プロジェクトやNPO・NGO等の環境関連活動との接点を持つことによって、実践的な能力の育成を目指す点を特徴としています。グローバル共生社会を支える環境を創り出す文理融合型人材を養成します 環境共生学科教員メッセージ国際人間科学部Kobe University26

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