神戸大学 大学案内
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経営学部School of Business Administration組織の仕組みをデザインするわたしたちは実に多くの製品やサービスを日々利用しています。これらは、工場を持つような製造企業、通信や輸送などのサービス企業、病院などの医療機関、行政機関など、さまざまな「組織」が提供しています。大きな組織はさらに細かい組織から構成され、その中で人々が協力して活動しています。組織をいかにうまく動かすかによって、製品・サービスの内容や質がきまってきます。私のゼミでは、組織の中にいる人々が、製品・サービスのコストや成果に関する情報をどのように利用すれば能力を発揮でき、組織として期待される役割を果たすことができるかについて、会計情報を利用する仕組みをデザインする方法を学んでいます。神戸大学経営学部は、理論だけでなく実際の企業経営に役立つ「実学」を伝統的に重視してきました。どのような仕組みで組織が動いているのか、新しい考え方をどのように応用すれば組織をうまく動かすことができるかについて、実際の組織を観察することや臨床的に応用することで、組織を動かす仕組みをデザインする能力が身についていきます。歴史と伝統のある神戸大学でぜひ経営学を学んでください。経営学部のキャンパスは、神戸港や大阪湾を一望できる六甲山系の中腹にあります。閑静な山腹のキャンパスで学び、ときには山を下りて実際の仕組みを観察することで、組織を見る見方(景色)が大いに変わることを実感してください。経営学部 教授松尾 貴巳教員メッセージ経営学は、会社に代表されるさまざまな組織の経営を対象とする学問です。どのようなリーダーが会社を上手くまとめることができるのか。組織や人の成果はどうやって測るのかなど、企業に関わるありとあらゆる問題を取り扱います。また、世界は、ネットワークの発達と国際化により、ますます小さくなり、経営のスタイルも驚くほどの変化を遂げています。世界的なビジネスリーダーを養成することは、大学にとっても重要な課題となっています。時代の変化を受けて本学科では、「グローバルリンク計画」を発足。海外の主要な大学・大学院と提携して国際交流のネットワークを築き、その拠点となることを目指しています。さらに、大学院教育にも力を入れ、経営学界を牽引するフロントランナーとして、ビジネスパーソンの修学の場をより深化、発展させていきます。国際化社会を牽引し、世界的なビジネスリーダーへ経営学科「企業」を中小企業や公企業・公益企業なども含め、その実像を科学的に解明します。そのため、経営戦略や意思決定、経営組織と経営管理、さらに経営財務、経営労務や、生産・技術について理論と実証の両面から研究・教育を行います。このほか、経営統計や経営数学、情報処理や経営情報など、コンピュータを駆使した計数管理の理論・実習にも注力しています。企業はどれほどの利益をあげているのか、利益や負債の状態はどうか、製品や活動のコストはいくらか。企業内外の関係者が企業全体または部門の業績を判断したり、経営に関わる意思決定をするには、これらの情報が不可欠です。会計学ではこのような情報の作成方法と利用方法を学習していきます。躍動する日本経済の中で、特に注目されているサービス産業(第3次産業)の抱える諸問題を主として分析しているのがこの分野です。マーケティングや流通、証券、金融、保険、貿易、交通などの分野に分かれて、市場を切り口に、サービス産業の実態解明を目指して研究活動を続けています。長い歴史と伝統の中で培われてきた経営学・会計学・商学の醍醐味を常に新しい視点で学ぶ羨望の学習環境経営学分野市場科学分野会計学分野経営学部Kobe University32

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