神戸大学 大学案内
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海に関する諸課題に意欲的に取り組む有能な人材を幅広く求めるため、2類型の入学者選抜(文系科目重視型及び理系科目重視型)を導入しています。海のグローバルリーダーとエキスパートに求められる「海洋リテラシー」(海洋に関する広範な基礎教養)を身につけ、目指す専門分野への学びに対する意識の向上を図ります。学部の特色太陽系の惑星で唯一、地球にだけ存在する海。全ての生命の源泉でありながらいまだに解明されていないことが多い人類のフロンティアでもあります。こうした海の研究、開発、利用を牽引する「海のエキスパート」を育成します。12その前身から数えると100年以上にもわたって脈々と日本の海運を支え続けてきた歴史が、私たちにはあります。船長・機関長としての資質はもちろん、会社経営に携わるために必要なマネジメント能力も身につけます。3領海や排他的経済水域など、“海の国境”の根拠となる領域保全や管轄海域を管理する海洋政策の立案、外交問題の解決など、海洋立国・日本を支える海を守り、国際海洋社会をリードする人材になることをめざします。 2類型入学者選抜 海洋リテラシー教育主専門領域が異なる学生でグループを作り、海洋政策科学分野における専門の枠を超えた「超専門的」な課題の抽出と解決策を検討します。チーム作業を通じて、汎用的能力とリーダーシップの育成を図ります。海洋政策科学分野に関連するグローバルな企業や国内外の行政・研究機関等での研修・実習・就業体験を通して実社会に通用する実践力を養い、海洋社会や海洋産業への将来の進路の意識を高めます。海のBDL(Beyond Disciplinary Learning) 海のインターンシップ練習船を活用して、海洋政策科学にかかる社会科学から理工学に渡る幅広いテーマを船上・海上で能動的に学ぶことで「主体性・多様性・協働性」を育みます。海洋に関する国際的課題がもつ多様な側面を包括的に理解するために、専門教育においては主専門・副専門制を導入します。 海のアクティブラーニング 主専門・副専門制練習船での経験で定まった私の針路航海士になる憧れをもって入学した私は、練習船で多くの経験を積むことができました。大きなプラントでもある船を自分の手で操縦したこと、実際に海に出て様々な新しい知識を得たこと、そして何より船内での新鮮で楽しい時間は私にとってかけがえのない経験です。そして私は練習船での経験を経て、航海士ではなく物流関連の技術者として、貨物安全輸送の技術開発をするという真の目標を見つけることができ、今は大学院への進学を目指しています。海技ライセンスコースで用意されている船舶実習は、海技士になるためにもちろん重要ですが、人生という長い航海の針路を定めるためにも貴重な経験ができると思います。学生メッセージグローバル輸送学科航海マネジメントコース4年貞本 純杏将来の目標をじっくり定めることができる文理融合学部将来の目標が定まっておらず「ぼんやり理系志望」だった私が、「守備範囲」のひろい深江キャンパスの門をくぐってから6年が経ちました。学部時代は広範な理系科目を学習し、船舶実習も経験しながら少しずつ自分の目標を定めることができ、大学院では産学連携プロジェクトの一環として研究に携わりました。そして修士論文に関連した分野の技術者として挑戦の日々を過ごしています。新しい海洋政策科学部では文理融合化され、さらに広範な教育研究が展開されるようで、これまで以上に深江キャンパスでの学びには選択の幅が広がると思います。将来の目標がなかなか定まらないのは高校生にとって珍しいことではないと思いますので、まずは海洋政策科学部の門をくぐってみるのも悪くないと思います。卒業生メッセージグローバル輸送学科航海マネジメントコース2019年3月卒海事科学専攻グローバル輸送科学コース2021年3月修了セイコーエプソン株式会社射手谷 友博育てるのは、海のグローバルリーダーとエキスパートです四方を海に囲まれたわが国、日本。狭い領土にもかかわらず、領海を含む「排他的経済水域EEZ」は447万㎢で世界6位になります。国内の輸出入貨物の99%以上を占める海運業や世界有数の造船業、さらに近年では領海内で海洋資源が発見されるなど、私たちにとって海は欠かせない存在です。産業や研究で、新たな海洋立国としての日本を確立する。国際ルールにのっとり、海を人類共通の財産にする。そのための人材育成を目的とするのが、海洋政策科学部です。海洋政策科学部■海洋政策科学部での4年間の学びの概要■特色ある取組複眼的思考力、協働実践力、多様性と地球的課題の理解力を身につけます。神戸スタンダード(基礎教養科目+総合教養科目)海洋に関する幅広い基礎教養を身につけます。海洋リテラシー科目海洋に関する専門基礎科目について主・副専門領域を中心に学ぶとともに、海事・海洋分野の研究、海事・海洋社会の現状や動向などを理解します。海洋専門基礎科目1年次2年次海洋に関する専門科目について主専門領域を中心に学び、海事・海洋分野に関する専門性を高めます。特に海技ライセンスコースの学生は海技免状の取得に必要な専門科目を3~4年次にかけて学んでいきます。主専門科目3年次海のBDLや特別研究を通して、海事・海洋分野の専門的知見を深化するとともに、海事・海洋社会で活躍できる応用力や総合力を身につけます。海洋総合科目神戸スタンダード(高度教養科目)海洋に関する知識の広がりと専門性の向上4年次Kobe University45

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