「知」の創出医工学研究拠点│拠点長・村垣 善浩 教授(未来医工学研究開発センター長)世界規模の高齢化と医療需要の拡大により、世界の医療機器市場はさらなる発展が見込まれます。しかし日本では医療機器の輸入超過の状態が続いており、国産医療機器開発を加速するため更なる対策が必要とされています。このような問題を解消するため、医工学研究拠点では、神戸医療産業都市内を拠点に「未来医工学研究開発セ健康長寿研究拠点│拠点長・秋末 敏宏 教授(保健学研究科長)健康長寿研究拠点は、健康長寿・ウェルビーイングにかかわる多因子を全世代において多面的かつシームレスに捉え、学際的な視点から解決策を提示し、心豊かな人生の実現に貢献することをミッションとしています。総合大学ならではの広い視野と総合知を生かして、産官学民の力を連携・協働するべく、ウェルビーイング推進本部・ウェルビーイング先端研究センターを2022年度に設置しました。これまでの代表的な成果として、認知症予防研究では、丹波市における多因子介入研究としてJMINT-Primeが実施され、その有効性が証明されました。これに並行した社会実装として、神戸市・淡路市などの兵庫県内自治体との共同事業として「コグニケア」を展開し、現在500名を超える地域住民が参加されています。また、「都市集合住宅高齢者の社会的孤立を予防する持続可社会システムイノベーション研究拠点│拠点長・鈴木 一水 教授(社会システムイノベーションセンター長)社会システムイノベーションの総合的研究拠点として、本センターは社会課題を解決し社会システムのイノベーションを起こすことを目的に、社会科学の枠を越えた分野横断・文理融合・異分野共創研究を進めてきました。その成果を国際発信し、様々な政策提言や社会実装に結びつけることで、企業経営の革新や社会制度の改革に貢献してきました。ンター」を学内共同教育研究推進組織として設置しました。国際がん医療・研究センターや医学研究科と連携して医療機器開発を行える本センターでは、様々な分野の研究者が集うことで集合知が創出されます。医学と工学のシームレスな融合が実現されることで、医療機器開発のニーズ探索から事業化までを一貫して行うことができます。既に粒子線治療用吸収性スペーサの実用化など、様々な医療機器開発の成果が生まれつつあり、国民の健康福祉への貢献が期待されます。能なコミュニティ構築」は、JST「戦略的創造研究推進事業(社会技術研究開発)SDGsの達成に向けた共創的研究開発プログラム」に採択されました。今後も、社会全体のウェルビーイングを高める「ウェルビーイング異分野共創モデル」を発信し、持続可能な社会をリードする世界トップレベルのウェルビーイング推進拠点を目指していきます。2023年度は18の研究プロジェクトに、社会科学系以外の多様な分野の教員や、学内外の多様な研究機関の研究者も参加し、知の創造・蓄積・共有・発信に努めています。本センターはデジタルバイオ・ライフサイエンスリサーチパークの中核拠点として、異分野共創研究のためのプラットフォーム提供機能を拡充しています。さらに、本センターの独自プロジェクトであるビジネスプラットフォームとパブリックポリシー・ウェルフェアの2つのプロジェクトを中心に、産官学を取り込んだエコシステム形成に寄与していきます。(写真は衣笠智子副センター長)24
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