神戸大学 統合報告書 2023
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研究ユニット・・・ユニットがプロジェクトへ進化先端的プロジェクト先端的プロジェクト異分野共創のフラッグシップへ発展異分野共創研究企画・創出委員会研究ユニット学術研究推進機構先端的異分野共創研究推進室先端的異分野共創研究プロジェクト▶▶▶長期ビジョン「知と人を創る異分野共創研究教育グローバル拠点」の実現に向け、学長のリーダーシップの下で先進的かつ世界最高水準の異分野共創研究を推進するために、「異分野共創研究企画・創出委員会」及び「先端的異分野共創研究推進室」を設置しています。「委員会」は、本学の第一線で活躍している研究者が委員となり、学内の研究シーズを元に異分野共創研究のマッチングを行い、新たな「研究ユニット」を企画・創出しています。「研究ユニット」は、『「雰囲気学」基盤形成ユニット』など12件を採択し(2023年8月1日現在)、特に若手研究者を中心に異分野共創研究を進めており、今後、先端的異分野共創研究プロジェクトの候補になりうるかを評価しています。本取り組みは、新たな研究を生み出す効果はもちろんのこと、異分野に触れることで研究者自身の成長を促す場にもなっています。「室」は、学内公募により「先端的異分野共創研究プロジェクト」を選定し、将来、デジタルバイオ・ライフサイエンスリサーチパーク推進機構の拠点を形成するような、本学のフラッグシップとなり得る研究と人材を育成しています。2022年度には『神戸市デジタルツインによる防災減災・社会経済シミュレーション分析:世界初「地震シナリオの網羅的シミュレーション」による異分野共創先端研究』『異分野共創による資源循環イノベーション』の2件を採択し、新たな研究分野の推進や大型の競争的研究費の獲得を目指しています。また、海事科学研究科における「先端水素技術研究拠点の構築」など、各研究科等で独自に異分野共創研究を実施しています。異分野共創研究企画・創出委員会現在は浮腫のモニタリングについて継続的に議論しつつ、プロトタイプデバイスを作成中です。また、看護の実習などの教育の現場にて、多種類・同時・常時計測を用いて暗黙知を可視化することを検討しています。このような取り組みが実現されると、直接的に人の健康に貢献するとともに、看護学の学習者が技術を学ぶ方法の一つになると考えられます。企画・創出研究ユニット研究ユニットαβγABC本ユニットは、看護技術・看護管理の分野とウェアラブルコンピューティングの分野の共創によって、看護学の現場で抱える問題をウェアラブルデバイスなどによるセンシング技術で解決することを目指しています。工学と看護の共創によって異分野への理解が深まり、様々なアイデアが生まれています。看護の現場では、患者の来院時の情報と日常生活での状態変化を併せて診察することは容易ではありません。開発中のウェアラブルセンサは、装着者の日常生活中の状態を測り続けることができ、従来は難しかった状態変化を捉えられるため、社会での課題解決に直結するでしょう。実用のために、身体への装着負荷を考慮したうえで、より詳細な行動を取得できる方法を考えています。ウェアラブルセンシング技術はヘルスケアとの親和性が高いため、実際に看護の現場で使用されるデバイスを開発するには、看護学面の知見が欠かせません。本ユニットは、環境と人材の創出の両面で、コラボレーションの良い例となることを目指しています。選定先端的プロジェクト・・・25異分野共創のさらなる展開異分野共創によるヒューマンモニタリング大西 鮎美 助教(工学研究科)TOPICS「知」の創出

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