「知」の創出先端的異分野共創研究推進室神戸市デジタルツインによる防災減災・社会経済シミュレーション分析プロジェクトは、2016年に活動を開始した「未来世紀都市学研究アライアンス」を母体とした研究プロジェクトの一つです。現在は、学内教員にとどまらず、地域の自治体、行政府、民間企業からもメンバーを迎え、学内外の垣根を越えた組織として活動しています。「都市丸ごとシミュレーション」技術を活用した災害リスクの特定と定量化(詳細な被害予測)を基礎に、被災時の都市空間にその他の異分野共創研究海事科学研究科は、極低温・超伝導の長い研究実績を踏まえた液体水素技術や、洋上風力・海流/潮流発電等に関する技術を有しています。多様なエネルギー(マルチエネルギー)の組み合わせに着目し、水素の製造、貯蔵・輸送、利活用等の検討が進む兵庫県・神戸市・民間企業等との産官学連携および海外連携大学との国際共同研究等を行い、先端技術研究・国際学術研究・若手人材育成への新展開を目指すため、新たに水素・未来エネルギー技術研究センター※が設置されます。本センターは、①再生可能エネルギー技術研究部門、②水素エカーボンニュートラルを達成するためには、再生可能エネルギーの普及だけでなく、サーキュラーエコノミーへの移行と両輪で進めていく必要があります。『異分野共創による資源循環イノベーション』プロジェクトでは、化学、バイオ、環境などを専門とする研究者がタッグを組み、それぞれが開発した高度な光触媒と微生物を融合させることで、プラスチックや廃棄物系バイオマス、汚染物質などの有機物を分解すると同時に、水素ガスや有用な化学品を製造できる革新的なリサイクル技術の開発を目指しています。おけるヒト・モノ・カネ・情報の流れ(もしくは停滞)を高精度に予測した上で、レジリエンスやウェルビーイングの観点から評価する枠組みを構築します。今後は、シミュレーションの元となるデータから、適切にユーザーに被災マップや適切な避難方法をアウトプットできるようなAIの開発につなげていきたいと考えています。これまで、太陽光エネルギーを使い、水からグリーンな水素や過酸化水素を製造できる光触媒を独自の結晶構造制御技術で開発してきました。この技術をもとに、プラスチック分解生成物から水素ガスを高効率に製造できる光触媒の開発を若手研究者が中心となって進めています。開発した光触媒をプラスチック分解細菌などとシステム化することで、化石燃料を使用することなく廃プラスチックの分解と再資源化を達成することができます。本プロジェクトを進行する中で、広い分野が関係する「グリーン資源循環」をコアに、異なる分野の研究者の交流によって新しい学理や技術が生まれ、融合・発展しています。将来的に、この技術は環境・エネルギー問題だけでなく、健康や貧困など多くの社会課題の解決に貢献できると期待されます。ネルギー技術研究部門、③マルチエネルギー技術研究部門の3つの部門で構成されます。①では洋上風況に着目した国設試験サイトでの共同研究等、②では国内大学では唯一の液体水素専用実験施設を活用した企業および海外連携大学との国際共同研究等、③ではマルチエネルギーシステム革新的技術開発および同システムのモデル提案・評価等を通じて、2050年カーボンニュートラル社会実現に貢献します。※2023年11月1日設置予定26神戸市デジタルツインによる防災減災・社会経済シミュレーション分析上東 貴志 教授(計算社会科学研究センター長)光触媒と微生物の融合によるリサイクル技術の開発立川 貴士 教授(分子フォトサイエンス研究センター)先端水素技術研究拠点の構築武田 実 教授(海事科学研究科)TOPICSTOPICS
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