環境報告 大阪・関西万博に向けた取り組み2025大阪・関西万博では、万博会期前から会場外で、企業や学校、自治体などの団体に呼びかけ、脱炭素社会に向けたレガシーとなるよう“万博をきっかけ”とした様々なCO2削減努力を一体となって行い、将来の削減に貢献することを目指す「EXPO2025グリーンビジョン」が公表されています。このビジョン策定に本学の信時正人客員教授(SDGs推進室コーディネーター)が参画しています。これに呼応する形で本学では2022年10月に設置したカーボンニュートラル推進本部が中心となり、学内で検討部会を設けてロードマップを作成し、キャンパスにおける脱炭素の取り組みを開始しています。カーボンニュートラルの先にある将来、温暖化と共存するための取り組み・活動・研究について教員、学生交えてディスカッションを行い、自治体や企業等とカーボンニュートラルに対する理解や意識のさらなる向上とともに、カーボンニュートラルに向けての具体的な取り組みについての議論や情報交換を目的としたシンポジウムの開催などを計画しています。提供:2025年日本国際博覧会協会©Expo 20252025年に開催される大阪・関西万博はコンセプトとして「人類共通の課題解決に向け、先端技術など世界の英知を集め、新たなアイデアを創造・発信する場に」が掲げられています。本学もこのテーマに賛同して万博協会から「共創パートナー」として認定されるとともに、教員や学生の取り組みが万博で披露されるテーマ候補に採択されています。また、関西の民間企業、NPO・NGO、大学・研究機関、自治体・政府機関といった多様なアクターが参加する「関西SDGsプラットフォーム」と「万博大学連合イニシアティブ」に設立から参画しており、学生・若者の自発的活動、研究の社会への認知と活用、その他あらゆる社会貢献を実現することを目指して、シーズ紹介、スタートアップ支援、ワークショップ開催等の活動をすすめています。さらに、関西学院大学、甲南大学、武庫川女子大学とともに「大学エコシステム・ひょうごSDGsオープンイノベーション」を設立しました。大阪・関西万博を契機とした大学連携の新しい実証の場としてSDGsにかかわる課題を日々の営みによって解決して社会的課題の解決と地域の活性化を両立するために、産学公民一体となった取り組みを開始しました。SDGs推進室では、学生が企業や自治体と意見交換するイベントや、課題解決プランのコンテストなど学生が中心となったプロジェクトを展開しています。このプロジェクトに参加し、大阪・関西万博に向けた活動にも参加している医学部保健学科4年生の中本好乃さんに話を伺いました。中本さんは、全国の医学系を中心とした学生有志が「若者の力でいのちを守る社会を創る」を目標に立ち上げた「inochi WAKAZOProject」に参加し、さらに、この一環で大阪・関西万博に向けて結成された「WAKAZO」のコアメンバーとして活動しています。「WAKAZO」では、学生が中心になって万博会場で健康データを献血のように寄附する「inochiのペイフォワード」という実証実験や、世界中の若者が集って新しいアイデアを創発できるようなサミット開催などを企画しており「誰かのいのちのために自分のいのちを大切にする未来社会」を目的に掲げています。高校時代から地域や人々の健康に貢献することを目指し、保健師という目標に向かって学業に励む中本さん。大学を飛び出して仲間と一緒にいのちを考える活動を展開しています。このように、万博を契機にして、そのテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」を担う人材が育っています。SDGs推進室、カーボンニュートラル推進本部56万博を契機にした脱炭素への挑戦万博を契機にした学生の挑戦大阪・関西万博に向けた取り組みTOPICS
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