神戸大学 統合報告書 2023
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学長メッセージ1960年兵庫県生まれ。1984年に神戸大学医学部医学科を卒業、1989年に神戸大学大学院医学研究科博士課程を修了。2002年川崎医科大学教授、2005年神戸大学大学院医学系研究科教授に就任。2014年医学部附属病院長、2018年学長補佐、2019年医学研究科長を経て、2021年4月に学長就任。専門は腎泌尿器科学。2015年から2019年まで日本泌尿器科学会理事長。国産初の手術支援ロボット「hinotoriTM」の開発に携わるなど、産官学連携のもと先端医療技術の開発を目指し、研究教育活動を行っている。対策を提案する重要な大学戦略機能と考えています。整備が遅れている現体制の強化を加速し、本学の経営戦略に積極的に活用していきたいと考えています。大学のDX戦略についても教育・研究・業務の各面において時代の流れをとらえ、そして教職員のニーズに応えられるよう事業を推進していきたいと思います。(▶P.39環境の創出)学長就任時から「着実に実行して目標を達成する」という精神を重視してきました。全国の大学が競って外部資金や助成金の獲得に奔走している状況の中で、大学の構成員が共創と協働の意識を持ち、一丸となって大学のために何ができるか、何をしなければならないかを考えていく必要があります。特に大学の経営・運営を行う学長は、誰よりも情熱を持って動き、揺るぎないリーダーシップを発揮していかなければなりません。刻々と変化する時代に適応し、本学が地域に根差しつつ世界に飛躍する研究大学として発展するよう、引き続き邁進します。神戸大学には学部生、大学院生を合わせて1万5千人以上の学生が所属していますが、教員数は必ずしも十分ではありません。そのため、新たな価値の創造や課題に取り組んでいくには、学問領域・分野にこだわることなく、連携していくことが重要です。大学の教職員に対して「ひとりひとりの壁をなくそう」「ひとりひとりの考えを聴こう」「ひとりひとりの潜在的な力を知ろう」、そして「ひとりひとりが協働してその力を最大限に発揮しよう」と普段から伝えています。これは本学のために教員も職員もともに一丸となって共創・協働してほしいという強い願いがあるからです。神戸大学ビジョンにも掲げている「異分野共創」は今後、研究大学として発展していくうえで重要であり、本学の強みと特色をさらに活かす大きな力となります。今後も異分野共創のプロジェクトに支援を行い、本学の発展に寄与する新たなフラッグシップを形成していきます。本学は2022年に創立120周年を迎えました。これからも歴史を着実に積み重ねながら、急速に変わりつつある社会の潮目を読み、強い意思をもって大胆な研究・教育・組織改革を進め、構成員一丸となって難局を乗り越えていきます。そして、次世代を担う優秀な人材の育成に尽力するとともに、強みと特色を有する世界トップレベルの研究ができる地域中核研究大学として発展し、地域社会、そして世界に貢献していきます。引き続き、本学へのご支援・ご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。06共創・協働によるビジョンの実現藤澤 正人 ふじさわ まさとステークホルダーの皆様へ

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