22 神戸大学広報誌「風」Vol. 21 2023年4月、神戸大学自然科学系図書館がリニューアルオープンした。自学スペースに加え、グループでの研究活動やオンライン会議に利用できる協業スペースを多く設置し、文理融合を超えた「異分野共創研究教育グローバル拠点の形成」を掲げる神戸大学を象徴する新たな姿に生まれ変わった。 館内は壁の色をグレーで統一し、木を多く用いた内装と自然光を取り込む大きな窓で、明るく現代的な空間を作り出した。1階から4階を見上げられる吹き抜けのほか、2階には中庭も設けられており、従来の図書館像を覆すデザインとなっている。 1階と2階は理学部、工学部、農学部の蔵書を中心に開架約2万冊を所蔵。3階、4階は自由に学び、議論し、研究を深める場を提供する。それぞれ木製のデスクやカウンターをゆったりと配置して自学や議論、ミーティング、休憩など目的ごとにエリアを分けている。 3階は自学やミーティングに使えるデスクが並ぶ「ラーニングコモンズ」を配置。一人用のテレワークスペース「オンラインポッド」や集中したい利用者に静かな環境を提供する「サイレントスペース」も用意した。さらに、足を伸ばしてリラックスできる障子と畳の“和”の空間も設け、さまざまな学習スタイルに応えるつくりとなっている。また4階は90人を収容可能な「イノベーションスタジオ」が目新しい。大型スクリーンを備え、プレゼンテーションなど多目的に利用できる。こういうこと やってもいいんだ、人文学!かけがえのない人生の真っただ中にいる きみたちへ。神戸大学の(現・元)教員たちが贈る 38 本のメッセージと最前線の人文知への誘い。「今」をともにいきるために !人文学を解き放つ神戸大学人文学研究科 編神戸大学出版会定価1,980円(税込)SDGsの時代における価値と経済的価値内田浩史 堂目卓生 著神戸大学出版会 定価1,100円(税込)経済的価値と社会的価値がせめぎ合うなかで、私たちは何を頼りに進むべき道を選択すればよいのだろう。持続可能な社会の実現に向けた課題と解決の方策について2人の経済学者が語る。(上)多くの自然光が差し込む吹き抜けの1階(左)木を使って居心地のいい空間を創出(下)くつろいだ姿勢で本が読める“和”の空間自然科学系図書館リニューアルオープンBOOKSBOOKS神大TOPICS
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